2020.09.15 22:00
「幸せな結婚」を考える 54
第11章 結婚と純潔
②「性教育」と「純潔教育」
もう一度皆さまにぜひ読んでいただきたい、編集部イチオシ!なコンテンツをご紹介。
第4弾は、『「幸せな結婚」を考える』を毎週火曜日配信(予定)でお届けします。
ナビゲーター:長岡 高史
「純潔」とは「異性と交わりがなく心身が清らかなこと」を意味し、「純潔教育」とは結婚までは異性交際をせず、貞操を守るように導くことを言います。
戦後、日本は「社会を純化するため、男女間の道徳を確立する」という純潔教育を推し進めていました。
しかし1960年代、アメリカで「性の解放(フリーセックス)」を叫ぶ若者たちの運動が起こります。
「抑圧された性を解放せよ!」と叫ぶ彼らは、あらゆる伝統的価値観を破壊していきます。それによって今まで封じ込められていた「情欲」が解き放たれ、「無節操な性」へと形を変えてしまいます。
そのような性の乱れに警鐘を鳴らすかのように現れたのが「エイズ」でした。1981年にアメリカで世界初のエイズ感染者が認められ、その後10年で100万人にまで広がっていきました。
日本で初めてエイズ患者が確認されたのが1985年です。そして1992年、エイズ感染から子供たちを守るために、学校での「性教育」に力を入れる方向に教育指導要綱が変更されました。1992年は「性教育元年」といわれています。
「性」に対する知識は確かに必要です。エイズ感染を含めた「性病」や「望まない妊娠」は、確かに知識があれば避けられるかもしれません。しかし、本当にそれでいいのでしょうか? 性病にかからなければ、妊娠さえしなければ、いくらでも性関係を持ってもいいのでしょうか?