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【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!

第5回 発達障がいと診断され不安です

ナビゲーター:阿部美樹

(動画版『ほぼ5分でわかる人生相談Q&A』より)


 皆さん、こんにちは!

 今回の質問は、「発達障がいと診断され不安になりました。何に気を付けるべきでしょうか?」という質問です。

 最近、「発達障がい」という言葉を頻繁に聞くようになりました。まずは発達障がいの種類や特性を知って、対処することが必要です。

 人は誰でも生まれながらに一定の特徴を持っています。その中でも、日常生活や社会生活において適応行動の問題などさまざまな困難を抱えている状態の人もいます。

 皆さんの身近な家族や職場の同僚の中に、遅刻が多い、片付けられない、集中できない、空気が読めないという特徴を持つ人はいないでしょうか。
 その人はただ単に怠けているのではなく、「発達障がい」を持っている可能性があります。

 発達障がいは、かつては未成年の問題だと思われてきましたが、現在は「大人の問題」として認知され始めています。
 発達障がいは先天性の脳の特性により、できること、できないことに「発達の偏り」があったり、言葉の遅れなど「発達の遅れ」があったり、場に合わせた行動ができない「発達のゆがみ」があったりするものです。

 主に三つの種類があります。

 第1は、「LD(学習障がい)」です。知的に問題はないのに文字の読み書きや計算が困難な場合です。

 対処法として、書くときはパソコンを、計算は電卓を使うことで何とかこなすことができます。自分が苦手なことはしなくても済むような仕事に就いている場合、問題が表面化せず、周囲も気付かないのが通常です。

 第2は、「ASD(自閉スペクトラム症)」です。

 独特なマイルールがあったり、自己主張が強い、冗談や皮肉が通じない、人を不愉快にさせる言葉を無意識に使ったりするなど、コミュニケーションに問題が生じる場合です。

 第3は、「ADHD(注意欠陥・多動性障がい)」です。

 約束・期限を忘れてしまう、うっかりミスが多い、仕事や作業の優先順位が付けられないなどの「不注意」、何もしないでじっとしているのが苦手と感じる「多動」、相手が話している途中で話し出す、声が大きい、短気、時間の流れが分からず遅れても平気だったり待たせても平気だったりするなどの「衝動性」という特徴があります。

 自閉スペクトラム症と注意欠陥・多動性障がいは、仕事上の突発的なトラブルに迅速かつ適切に対処することができず、信用を失ったり、問題視されたりする可能性があり、精神的な不安定さにつながることがあります。

 専門機関に相談することも有効ですが、仕事上の問題と精神的な問題では相談先が異なります。
 仕事上の問題には、ハローワーク、障害者職業センター、障害者職業能力開発校、障害者就業・生活支援センターなどがあります。
 精神的な問題には、精神科などの医療機関、精神保健福祉センター、発達障害者支援センターなどがあります。

 発達障がいの程度もさまざまです。
 深刻な問題を抱える重度の発達障がい者、発達障がいの特徴のあるグレーゾーンの人たち、本人は気付かないけれども周りから発達障がいと見られている人などさまざまです。

 パソコンに向き合う作業が多いIT企業や研究に没頭できる研究職で活躍するなど、特定のジャンルにすごい能力を発揮する人であっても、コミュニケーションが必要な立場になった際に発達障がいに気付くケースが多くあります。

 発達障がいという診断を受けたとしても、必要以上に心配したり落ち込んだりすることなく、自分自身の特徴をよく理解して対処方法を準備することが必要です。また、家族や周りの人にも障がいの特徴を理解してもらい、サポートしてもらえるようにお願いするなど、協力体制も必要です。

 皆さんからの質問をお待ちしています。
 また、お会いしましょう!

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