2020.07.29 12:00
スマホで立ち読み Vol.4
『ダーウィニズムを超えて』(1)
もう一度皆さまにぜひ読んでいただきたい、編集部イチオシ!なコンテンツをご紹介。
統一思想研究院が贈る『ダーウィニズムを超えて~科学の統一をめざして』をお届けします。
ダーウィンの『種の起源』発表から約150年。「進化論」は生物学にとどまらず、社会問題、政治問題などさまざまな分野に大きな影響を与えてきました。本書は進化論を批判するとともに、「新創造論」としての新たな見地を提言しています。
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大谷 明史・著
はじめに
ダーウィンの進化論によって、神の存在と、それによる自然界の創造は否定され、偶然の突然変異と自然選択によって生物は進化したという考えが、今日の生物学のみならず、自然科学の全分野を覆っています。
物理学においては、神の創造や目的論はタブー視されるようになり、神は完全に排除されてしまいました。宇宙論においては、我々の宇宙のほかに無数の宇宙があり、我々は、たまたま生物の生存に適した地球という惑星を生んだ宇宙に住んでいるというような、SF的な宇宙論が現れています。唯一の統一理論をめざしてきた超ひも理論においても、無数の解があるというように、途方に暮れる状況に直面しています。
さらに、宇宙がこのまま加速膨張を続けて、やがては空っぽの宇宙になるか、あるいはどこかで収縮に転じればビッグクランチへと崩壊するとして、暗澹(あんたん)たる未来像が描かれています。さらには、宇宙を破壊する〝真空崩壊〟などもささやかれています。
このような今日の自然科学の混迷は、神の存在と神の創造を排除したところにあります。今こそ、「宗教のない科学はかたわであり、科学のない宗教は盲目である」というアインシュタインの明言に耳を傾けるべきです。今日の科学はまさに羅針盤を失った船が航海をするようなものです。今や自然科学は、神を見いだし、真なる羅針盤に従って真理の海を航海しなくてはなりません。
統一思想は、人生の道を煩悶(はんもん)してきた韓国統一思想研究院の李相軒(イ・サンホン)院長(1914-1997)が、統一運動の提唱者である文鮮明(ムン・ソンミョン)先生(1920-2012)の教えを受けて、その中に、人生の根本的問題を解決する驚くべき数多くの真理があることを見いだし、それを思想的に体系化したものです。
二〇〇九年に『ダーウィニズムを超えて─統一科学をめざして』を発刊して以後、自然科学も日進月歩で進展しているので、最近の動向をふまえ、「進化論を超えて─新たな展望」と「宇宙の統一原理に向けて」の二つの論文を増補しました。
混迷する自然科学に真なる指針を与えうるように願いながら、統一思想に基づいて研究した成果を著した次第です。
二〇一八年三月
大谷明史
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