「幸せな結婚」を考える 37
8章 より良い関係を築くために知ってほしいこと
I(愛)トーク」で伝えよう

 もう一度皆さまにぜひ読んでいただきたい、編集部イチオシ!なコンテンツをご紹介。
 第4弾は、『「幸せな結婚」を考える』を毎週火曜日配信(予定)でお届けします。

ナビゲーター:長岡 高史

 相手の行動を変えてほしい時に役立つスキルが「一人称対話法」、別名「I(愛)Talk(トーク)」というものです。「一人称」とは「私(I)」のことであり、二人称とは「あなた(You)」のことです。つまり「相手の行動」を指摘するのではなく、その行動によって感じた「私の気持ち」を伝えるのです。

 例えば、いつも帰りが遅い夫に対して不満がある場合、「二人称」で話すと次のようになります。

 「あなた(You)はいつも帰りが遅い。もっと早く帰って来て!」

 もちろん関係性や伝え方によって感じ方はそれぞれでしょうが、もし感情に任せて非難する気持ちで伝えたなら、夫はいい気持ちはしないでしょう。
 「家族のために仕事しているんじゃないか」とけんかが起こってしまうかもしれません。

 これを「I(愛)トーク」で伝えると、どうなるでしょうか?

 「私(I)は、あなたがいなくて寂しい・・・・・・」

 早く帰れない事情が夫にあったとしても、この言葉を聞いたら「妻に悲しい思いをさせていたんだな」という事実は心に残るでしょう。そうなると、素直に「申し訳なかった」という思いが浮かんでくるものです。

 このように、伝え方にも工夫が必要です。感情のまま直球で伝えるのではなく、相手の気持ちを考え、優しさをもって伝えることが何よりも大切です。