コラム・週刊Blessed Life 112
新型コロナウイルスはいつごろ終息するのか

新海 一朗(コラムニスト)

 米国のトランプ政権、ホワイトハウスの通商顧問であるピーター・ナヴァロ氏は、46日、中国が新型コロナウイルスに対する個人用防護用品(マスク、防護服など)を世界から輸入し、独占的な備蓄を図っていることを明らかにしました。その総計は246000万枚という膨大な数に上るとし、この中国の計画的行動をフォックスニュースで訴え、このことについて厳しく議論し、措置を考えなければならいと語っています。

 さらに、トランプ大統領の上級法律顧問であるジェンナ・エリス氏は、45日、中国は新型コロナウイルスがパンデミックになることを事前に知りつつも、そのことを世界に告知せず、マスクや防護服の独占を秘密裏に図った行為は、巨額の利益を得ようとする行為であり、「第一級殺人」に相当するものであると語りました。

 米国、日本、欧州、オーストラリア、ブラジルなどからの独占的な買い占めの輸入を1月から2月に決行し、世界が現在、パニック状態で困り果てている時点で、中国が感染拡大国家に慈善的かつ救世主的な態度で支援の輸出を行っているのは偽善もはなはだしいということでしょう。
 種をまいたのは中国自身なのです。

 それにしても、現在の感染爆発はまさにパンデミックといえるわけですが、410日現在の統計(ジョンズ・ホプキンス大学集計)を見ると、世界の感染者数が160万人を超え、死者が9.5万人に達している状況(中国の統計は信じられないのでもっと多いはず)は、今後どこまでその数を増やしていくのか、果たしていつごろ、この新型コロナウィルスは終息するのか、56月ごろか、78月ごろか、あるいいは年内までいくのか、誰も予測できません。

 『デイリー新潮』に考えさせる記事がありました。

 緊急事態宣言の発令で、新型コロナウイルスに対する恐怖が一段と高まっている中、これからの1カ月間、外出自粛が求められることになりましたが、「出口」はいつごろなのか。

 『デイリー新潮』に、長野保健医療大学特任教授の北村義浩氏が述べた予測は、5月末から6月初めということです。
 その根拠となる考えは、新型コロナウイルスを衰えさせる湿度紫外線が影響するということです。4月の紫外線はまだ弱く、ウイルスを死滅させるには日光を一時間以上当てる必要があり、6月になれば紫外線量が飛躍的に増えるから、6月初めごろが目安になるといいます。

 感染者が爆発的に増えている国、人口当たりの死者数が多い欧米諸国は、この季節からして気温が低く乾燥しています。一方、台湾、香港、タイ、べトナムなど温暖で湿潤な東南アジア諸国は、当初、欧米諸国よりも感染者が多かったですし、衛生環境も欧米より良いとはいえないにもかかわらず、感染者の増え方は鈍いと統計上考えられます。

 日本もこれらの国や地域と同じ傾向があり、今しばらく踏ん張って、紫外線効果の現れる6月を迎えようというわけです。紫外線を当てると30分でコロナウィルスを無害化できるという医学的見地から6月初頭が目安になっているのです。

 当然ながら、楽観は禁物で予断を許しませんが、もしかしたら、89月、あるいは年内いっぱいなどということもあり得ないでもないという予測もどこかにしまっておきながら、いたずらに、恐怖におびえるといったことなく、3密(「密閉」「密集」「密接」の3要素の総称)の状態を避ける実践、マスクの着用、手洗い、外出自粛など、基本的なことを守って、新型コロナウイルスの感染を防備していきましょう。