「幸せな結婚」を考える 18
第4章 愛の成長
兄弟姉妹の愛

 もう一度皆さまにぜひ読んでいただきたい、編集部イチオシ!なコンテンツをご紹介。
 第4弾は、『「幸せな結婚」を考える』を毎週火曜日配信(予定)でお届けします。

ナビゲーター:長岡 高史

 人は成長すると、「愛はもらってうれしいだけのものではない」「与えるときにも喜びが生じる」ということを学ぶようになります。それが次のステージである「兄弟姉妹の愛」です。兄弟姉妹の愛は「与える愛、分かち合う愛」といわれます。

 兄として弟を愛する。弟として兄を尊敬する。兄は弟に物を分けてあげたり、ゲームの順番を譲ってあげたりする。独り占めしたい気持ちを抑えて、愛を与えた時に「お兄ちゃん、ありがとう」という弟からの一言に、なぜか心が満たされる・・・・・・。
 こういう経験を通して、「愛とは独り占めにするものではない。与える時にさらに大きな喜びになる」というのを感じていきます。

 これは何も、実の兄弟間だけの限定した世界ではありません。保育園、幼稚園、学校の友人関係の中でも育まれていきます。

 砂場で遊び道具を貸してあげたり、滑り台の順番を譲ってあげたり。成長して中学生、高校生になれば、クラスメートや部活動の仲間たちとの関係の中で、愛を与えたり、もらったりという、数多くの経験を重ねて豊かに育まれていくのです。

 このようにして、愛の原型を学び、他者のために生きる喜びを知った土台で、男性と女性が交わし合う男女の愛、いわゆる夫婦の愛の世界が開けてきます。そして、結婚して夫婦となり子女を育むことで夫婦は父母となり、父母の愛の世界へと進んでいくのです。