「幸せな結婚」を考える 14
第4章 愛の成長
人を愛するには心の成長が必要

 もう一度皆さまにぜひ読んでいただきたい、編集部イチオシ!なコンテンツをご紹介。
 第4弾は、『「幸せな結婚」を考える』を毎週火曜日配信(予定)でお届けします。

ナビゲーター:長岡 高史

 前章では、「愛」と「好き」の違いを説明しながら、幸せな結婚生活のためには「愛する」ことが重要だとお伝えしました。

 しかし、一言で愛するといってもそれは簡単なことではありません。見返りがなくても成果が見えなくても、それでもひたむきに愛し続けるというのは、高いレベルでの人格の成熟度が求められます。

 「EQEmotional Intelligence Quotient)」という言葉を世に知らしめたことで知られるダニエル・ゴールマン氏は、その著書『EQこころの知能指数』の中で、社会で成功した人はIQ(知能指数)よりもEQ、すなわち、自らの感情をコントロールしたり、他者の気持ちを理解し、共感できる、いわば「心の発達度」が高い、ということを述べています。
 さらに結婚生活の「幸」「不幸」もそうした「心の発達度」に左右される、と言っています。

 それこそ、気分によって人を好きになる、嫌いになる、というレベルでは結婚生活は送れません。二人で生活を共にするというのは、高いレベルで「心の成熟」「人格の成熟」が求められるのです。その土台があって初めて、人を「愛する」ことができるのです。