「幸せな結婚」を考える 9
第3章「愛」について考える
「好きな人との結婚」は本当に幸せ?

 もう一度皆さまにぜひ読んでいただきたい、編集部イチオシ!なコンテンツをご紹介。
 第4弾は、『「幸せな結婚」を考える』を毎週火曜日配信(予定)でお届けします。

ナビゲーター:長岡 高史

 現代の結婚は、そのほとんどが恋愛結婚です。恋愛期間で相手を見定め、「この人となら幸せになれるだろう」とお互いに思えたのなら結婚へ、となるのでしょう。

 日本に恋愛というものが入ってきたのは明治時代といわれています。それまでは結婚においても「恋愛結婚」ではなく「お見合い結婚」が主流でした。

 明治時代以降、「恋愛結婚」はその数を増やしていき、1965年には「お見合い結婚」の数を上回ります。誰もが「お見合い結婚」を古い結婚とし、「恋愛結婚」を新しい結婚、幸せな結婚と歓迎し、こぞって飛び付いたのです。「好きな人といつも一緒にいられる。それこそが幸せな人生!」と、多くの人がそのように思ったに違いありません。

 しかし、現実はそうなりませんでした。

 「恋愛結婚」の数が「お見合い結婚」の数を上回った1965年以降、もう一つ大きく伸びた数字があります。それは離婚件数(離婚率)です。「好きな人との結婚=幸せ=ずっと一緒」であるなら、恋愛結婚の増加に比例して離婚率は減少していくべきではないでしょうか。しかし現実はそうはならなかったのです。

 なぜ、人は好きな人と結婚をしながら、別れてしまうのでしょうか。