2019.02.19 17:00
シリーズ・「宗教」を読み解く 54
広島での超宗教フォーラム
ナビゲーター:石丸 志信
広島でも、一人の僧侶を中心に、地元の平和大使らが集う超宗教フォーラムを開催するようになって二年になる。
そこでは、毎回一つのテーマを決めて、僧侶が簡単な発題を行った後、参加者が議論する形式をとっている。
この僧侶も、2017年11月の超宗教指導者総会に参加し、それ以後、活発にフォーラムを導いてきた。こうした地道な活動が、昨年(2018)末のIAPD-Japan結成につながったのは間違いない。
今年1月20日のIAPD-Japan結成後、初の第23回「超宗教フォーラム in 広島」が開催された。
この日は、仏教、キリスト教、イスラム教の代表による鼎談(ていだん)の形をとった。
最初に「祈り合わせ」として、三人がそれぞれの伝統にある祈りを順番にささげた。そして、議論を引き出すため、各代表が今回のテーマ「平和と開発」について語った。
「開発」といった場合には、国土や町、自然環境、技術などの物資的な側面をまず見てしまう。しかし宗教者の観点から、「平和」をつくり出すためには、それぞれの精神性や霊性、心の感性などを育む、内的な側面がより重要であることが確認された。