家族の絆づくり 47
家族を愛する順番は?

ナビゲーター:阿部 美樹

子供に対する「接し方」と「在り方」
 「子供が思春期で反抗的になった」「子供が結婚しようとしない」「子供とコミュニケーションが取れない」など、子育ての悩みを抱える家庭は多いものです。

 この時の対応には、二つあります。
 一つは子供に対する「接し方」であり、もう一つは親としての「在り方」です。

 多くの場合、どのように接したら子供に変化が現れるのか、どのような言葉が効果的か、などと考えます。それも必要ですが、もっと大切なことは、親としてどのようになっていくかという親自身の「在り方」です。子供の反発の背後には、「親らしくない」という怒りがあり、「言っていることとやっていることが違う」という憤りや、要求の心があります。

 「接し方」の変化は、対処療法的なものです。効果もありますが、また同じ問題が繰り返される可能性があります。

 「在り方」の変化は、簡単ではありませんが、本質的・根本的な対応として大きな影響力を持つことでしょう。

子供は親の姿を鋭く見抜いている
 「在り方」とはどういうことでしょうか?

 創造原理に「三対象目的」という内容があります。

 男性の第一対象は神様、第二対象は妻、第三対象は子供であり、女性の第一対象は神様、第二対象は夫、第三対象は子供です。ですから、男性は息子として天から認定を受け、夫として妻から認定を受け、父として子供から認定を受けてこそ完成したと言えます。

 女性も同じように、娘として神様から認定を受け、夫から妻として認定を受け、子供から母として認定を受けないといけないということです。

 この順番が家庭における秩序であり、愛する順番でもあります。
 子供のことで悩んだ時ほど、神様に対する孝情を深め、夫婦の愛情関係を深めていく必要があります。

 子供は原理を学ばなくても、親の愛情が本物なのか、偽りなのか、心の中で分かっています。
 真の親の愛は、子女の愛と兄弟姉妹の愛と夫婦の愛が土台になっていなければ、成り立ちません。ですから、子供の反発は、「真の親の姿になっていない」という心の叫びでもあります。

 子供の姿勢や生き方を正す前に、親の在り方を反省し改善する努力が必要です。