https://www.kogensha.jp/shop/detail.php?id=4165

青年の希望 17

 あの『文鮮明(ムン・ソンミョン)師御夫妻メッセージ集 青年の希望』が、30年の時を超えてBlessed Lifeに掲載されることになりました。
 「膨大な文師の講話集の中から、特に日本の青年に対して希望を与えようと、日本語で語られたもの」が選ばれ、まとめられたみ言集です。
 若い世代はもちろん、全世代にお読みいただきたい、読めば読むほど、元気が出てくるメッセージ集です。(一部、編集部が加筆・修正)


(光言社・刊『文鮮明師御夫妻メッセージ集 青年の希望』〈1995年11月10日初版発行〉より)

反対物の統一

 実際に、さらに理想的なのは、百歳になって霊界に行こうとしている老人が、小さな赤ん坊と一緒に、幸せに遊ぶことです。
 そのような世界こそ、理想の世界です。

 それは、次のような結論になります。
 最も美しい男、または女が、最も醜い男、または女と一つになり、いかなることがあっても互いに離れないとすれば、そのような組み合わせこそ最も理想的なものだといえます。

 そしてそのような人たちこそ、最高に理想的な人たちなのです。

 私は、大西洋によく魚釣りに行きます。
 一週間ほど前、嵐だったのですが、私はあえてその中に乗り入れました。波は非常に高く揺れていましたが、その時私はこう思いました。
 「風は一方向から吹いているのに、どうしてそれは一つの大きな波を起こさないのだろうか」と。

 なぜなら、それはすべてのものが対称になっているという宇宙の原理に従っているからです。
 高く低く、高く低く、速く遅く…これらすべての変化から理想が生まれるのです。

 高い山に対しては、深い淵がなければなりません。そして、最も深い谷には、高い所から来るすべてのものが蓄えられます。
 最も高い所にはそれ以上のものはありませんが、そこで人はより低い所を見下ろして、何かをつくり出すことができます。
 それが理想なのです。

 それゆえ、授受作用も宇宙の至る所にあります。最高は最低と釣り合うのです。そしてそれが対称の在り方です。
 これがすべて意識せずに成し遂げられたとするなら、あらゆることが自動的に成し遂げられたなら、理想は自動的に実現します。

 もしある人がたくさんお金を持っていて、もう一人の人があまりお金を持っていない時、たくさんのお金を持っている人がそれをすべて自分一人のものにしておくならば、彼は自分自身不幸でしょうし、もう一人の人も不幸でしょう。
 もしその人がそのすべてのお金を、持っていない人にあげるならば、その人はそのお金を持つにふさわしい人です。

 地球の内部へと深く入っていくと、だんだん熱くなります。そして、溶解現象が起こります。物質を過熱すると、蒸発して上昇します。
 ここでは、高いものが低いものを補うようになります。皆さんが知っているように、水は高い所から流れて、最も低い所に行きます。しかし、それは再び蒸気として空中に上がっていきます。

 ですから私たちは、最低のものが、例えば雲となって高い山を主管するように、最高のものを主管する何らかの方法があるということを容易に発見することができます。

 この世界には、先進国もあれば発展途上国もあります。富んだ国もあれば、それほど富んでいない国もあります。西洋があれば東洋があります。
 そして、これら反対物、あるいは対称物が完全な調和をつくるなら、理想が実現するのです。

 すべての音楽は、リズムによってできています。それは風が吹く時も同じです。風はただ一吹きに吹くのではありません。
 このように風の動きをよく見ると、波のように吹いているのが分かります。風が一方向から吹く時でも、木の枝は、右へ左へと揺れます。
 また私たちが呼吸する時も、吸ってから吐きます。時々、私たちはまばたきをします。それが変化なのです。

 調和ある変化はどこにあるのでしょうか。それが問題です。
 「私は数学的な考え方をするのでそんなことは認められない」と主張できる人は、どこにもいません。
 いかに人が哲学的であり、数学的であったとしても、すべてはこのリズムによって運行しているということを否定できません。

(続く)

---

 次回は、「西洋と東洋の調和をお届けします。