2024.12.16 17:00
スマホで立ち読み Vol.26
詩集『お母様に捧げる詩』1
李成萬・著
“その時”が迫っています。大切なのは、真のお母様と一つになること。
Blessed Lifeでは、ほぼ毎日、真のお母様に関連する記事をお届けしてまいります。
スマホで立ち読み第26弾、詩集『お母様に捧げる詩』を毎週水曜日(予定)にお届けします。
本書は李成萬(イ・ソンマン)先生が真のお母様の世界巡回路程の際にささげた詩をまとめたものです。真のお母様も大変喜ばれたというこれらの詩は、情景が浮かぶような丁寧な描写でお母様の歩みを証ししています。
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はじめに――この詩集を真の父母様、平和の母に奉呈いたします
真の父母様は、天の父母様の独り子、独り娘として、この世に顕現されましたが、この世の大勢の中の一人ではありませんでした。いつもこの上ない精誠で天の父母様と霊交され、生涯を神様の解放と人類救援のため、昼夜の別なく東奔西走されました。霊・肉界の億万のサタンと血みどろの闘いをされながら、数えきれないほどの生死の分かれ道を往来されました。誹謗(ひぼう)中傷する者たちを最後まで許され、迫害する者たちのために福を祈ってくださいました。怨讐(おんしゅう)までも真の愛で抱かれたのです。
真の父母様は一日、一時たりとも穏やかに休まれることができませんでした。緊張と切迫の中、一挙手一投足がまさに摂理そのものでした。生涯を、ただ一筋、み旨成就のために駆け抜けてこられたのです。文字どおり、ために生きる人生の典型であられます。それは人類の真の父母であり、真の愛の根源であられるがゆえに可能なことだったと確信しています。
私は天地人真の父母様の子女となった祝福家庭の一員として、真の父母様を動機、中心とし、主体とする人生を生きるべきでした。しかし、真の父母様と一心一体一念一和をなした人生ではなかったことを告白するほかありません。父母様が行かれる道において荷となり、心配の対象となった日もあります。振り返れば不孝不忠の姿でありました。
私が信仰的に成熟して分別がついた頃、真のお父様が突然、霊界に逝かれました。真のお母様は、そのときのことを「私だけが一人残りました」という立場だったと語られました。子女とは名ばかりで、お母様が深い心情を吐露することのできる対象となれませんでした。
真のお母様は、砂嵐が吹き荒れ、前を見ることができない荒涼たる砂漠で、小さな針一つを探さなければならない状況だったと語られました。お母様はその鍵を探し出されて、お父様との最後の約束、「命が尽きる日までに、天一国を安着させる」というとてつもない約束を守るために、これまでの8年を一日のように、あるいは千年のように歩んでこられたのです。
80歳を目前にしたお母様は、「私は(自分のことを)46歳だと考えている」とおっしゃいます。天一国安着のために46歳の青年のように、毎日全力投球されているという意味です。また、「私は24時間考え、行動する」とおっしゃいました。一日一日の生活を、それこそ「明日はない」という精神で歩んでこられました。泰山よりも大きく重い、心情の十字架を背負われても、これまで少しもそのようなそぶりを見せられませんでした。見ても見なかったふり、聞いても聞こえなかったふりをされ、胸の中に収め、一人で消化して耐えてこられました。お母様の異名は真の愛であり、忍耐です。
真のお母様は一日に何度も世界地図を広げてご覧になり、世界宣教のため、公職者と食口(シック)のために祈祷されました。一瞬たりとも希望の綱を放すことなく、すべての摂理機関を指導され、導いてこられました。人類の苦痛と世界の重荷を一人、背負ってこられたのです。苦痛の歴史を治癒し、多くの霊人の恨(ハン)を解怨して、涙をぬぐってこられた平和の母であられます。
真のお父様の聖和後、真のお母様はアメリカ西部からニューヨークまで5600キロメートルを巡礼し、北米大陸を横断されました。ビジョン2020を必ずや成し遂げるという決意を再確認する路程でした。その後の7年間は、五大洋六大州を隣村のように往来され、摂理を導かれたのです。飛行機による長距離の移動は、それ自体が重労働です。特に、アフリカの摂理に対しては、一年に3回も南アフリカ共和国を訪問されるほど大きく投入されました。国際指導者会議と大陸サミットで国家と大陸が進むべき方向を提示され、生命(いのち)のみ言(ことば)を宣布されました。大統領、首相、宗教指導者をはじめとする各界の最高指導者を直接教育し、伝道されたのです。
また、真のお母様は世界を巡回されながら、皆が不可能だと思っていた、国家および大陸単位の祝福式を挙行し、重生復活の役事をなされました。公職者を激励、教育し、各種会議を主管されました。特に、祝福二世をはじめとする青年学生たちに対しては、行かれる場所ごとに大きな愛を施され、夢と主人意識を植えつけてくださいました。お忙しい中でも、未来人材育成のために多くの精誠と時間を投入されたのです。私たち公職者が100回指導するよりも、お母様が一度、直接指導されるほうが、より大きな効果があることは言うまでもありません。
世界のどこに行かれても、真のお母様は天一国の首都である孝情(ヒョヂョン)天苑団地開発のために、時間を割いて精誠を捧げられました。歴史的な建築物や樹木園、花鳥園を視察、研究されて、時には関係者を呼んで指導してこられました。お母様の巡回路程は、いつも聖体に無理がかかる強行軍であり、お母様の歩みは、天の父母様の夢を実現する困難な路程でした。そうして、60年宣教歴史のあらゆる記録を更新されたのです。世界巡回を通して奇跡をつくり出された、7年路程でした。
私はその間、何か国かを除き、お母様の世界巡回路程の大部分に随行するという大きな恩恵を受けました。巡回される国家と日程が確定すると、真の父母様の安寧と勝利のために、巡回を終えられるまで祈祷し、私なりの精誠を捧げてきました。お母様の世界巡回路程の摂理的出来事は、その時ごとに、機関誌の文字を通して、ピースTVの映像を通して、食口たちに伝達されました。また、多くのマスコミによって取材され、ニュースで報じられることもありました。
私は歴史的な現場を直接目撃した生き証人として、微力ながら詩的想像力を動員し、意味を付与して解釈し、表現することを試みました。これらの詩は一方で、祈祷文であり、感想文でもあります。
こうしてできた詩を、その時ごとに、私や鄭元周(チョン・ウォンヂュ)総裁秘書室長がお母様に朗唱してさしあげました。「孝情文化祝福フェスティバル名古屋4万人大会」の祝詞「平和の母、玄界灘(なだ)に橋を架けられる」の朗唱をお聞きになったお母様は、韓国の世界日報に掲載してみなさいと祝福してくださいました。2019年12月、ニューヨークでWCLC(世界聖職者指導者会議)の創設と同時にニューアークのプルデンシャルセンターで開催された「神統一世界安着のための世界聖職者希望前進大会」を詠(うた)った「人類の母、平和の母、実体の天の母とお呼びします」に対しては、お母様が金起勲(キム・ギフン)会長に「摂理的な意味があるので、英語に翻訳し、大会に参席したすべての聖職者たちに読ませなさい」と言われました。み言どおりすぐに英語に翻訳され、アメリカ家庭連合のホームページにも掲載されました。
このようにお母様の大きな関心と激励と指導により力を得て、一篇一篇が誕生することとなりました。
尊貴なる真のお母様のこれまでの8年路程の勝利をお慶(よろこ)び申し上げ、河海のごとき広大な恩恵に心から感謝いたします。この詩集が少しでも慰労となれば、ほかに望むことはありません。
この本を人類の真の父母、平和の母に奉呈いたします。
2021年9月
李成萬
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次回は、「神アフリカの幕が開ける」をお届けします。