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私の心の中にいる神様 32

 良心との対話で、ワクワク感が止まらない!
 毎週月曜日に配信予定です。
 初出は2020年に配信されたものです。

愛は許すことから始まる

(男性 40代

 中学生の息子がいます。
 ある日、この子が授業で行った発表がとても良かったと、担任の先生から聞かされました。親として誇らしく思い、その夜の食事の時もその話題で盛り上がり、食事の場はとても和やかでした。

 ところが、それを聞いていた娘(妹)が無邪気に、「でもお兄ちゃん、その日、(学校に)遅刻したよね」と言うのです。
 息子は「うん遅刻した、以上」と、それ以上、話題が広がるのを避けたい感じで答えました。

 息子は普段からゲームをしていると全てを忘れてしまうところがあり、その日の朝もゲームに熱中してしまったようです。息子の、遅刻を正当化するような言い方に、私は引っかかってしまいました。

 「高校受験もあるのに、授業に遅れてOKとは何ごとか」という思いがむくむくと湧いてきました。そして、言わない方がいいと思いながらも、つい、「遅刻したらお小遣いあげないぞ!」と、“昭和時代”のような「禁止令」を叫んでしまったのです。

 和やかな空気は一変し、息子は納得できない顔で部屋に引っ込み、私も「そこまで言うことはなかったのに」と後悔しました。
 すっきりしないままその日を終えてはいけないと思い、「良心との対話」のワークに取り組みました。

 「息子のあの態度は良くないですよね」と良心に語りかけると、「大したことではない、許しなさい」という声を感じました。
 「本当に許していいんですか」と聞くと、「本当だ」。
 「本当に本当に許していいんですか」と再度投げかけても、「本当だ」と返ってくるのです。
 それでも納得いかないので、「どうしてですか。この貴重な時期に努力をしなくてもいいんですか」と食らいついたら、「おまえも許されてきたんだ」という声を感じたのです。

 その瞬間「ああ、そうだった」と納得し、もやもやがすうっと解けていきました。
 いろいろと不足なことがあったけれども、たくさん受け入れられ、たくさん許されてきた自分の過去が走馬灯のように思い起こされ、心が熱くなりました。
 愛は許すことから始まるということを改めて教えられました。

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 次回は、「私を怒鳴る人の心に寄り添うをお届けします。


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