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新米ママのありのまま 32
多様な宗教に触れ、愛を吸収して、他人に分け与える人に成長してほしい

(APTF『真の家庭』273号[2021年7月]より)

 APTFの機関誌『真の家庭』で好評連載中の「新米ママのありのまま」を毎週水曜日配信(予定)でお届けします。

フリーライター みはる

 長女が幼稚園に通い始めて4カ月が経とうとしています。キリスト教系の幼稚園ということもあり、みんなのお母さんであるマリア様を中心に、登園したらマリア像に手を合わせ、朝のお祈りを捧げ、ご飯の前も感謝のお祈りをしているようです。

 家では、幼稚園とは異なる神様にお祈りを捧げる生活を教えているので、通い始めた当初、「どうして幼稚園ではマリア様で、おうちでは神様なの?」と聞かれました。多様な宗教があることを、4歳児が理解できるよう説明することは難しく、その時は、幼稚園は幼稚園、家は家として、違うこともあると答えになってない答えを返してしまいました。それ以上質問してこなかったので、今は純粋に違いを受け止めているのかなと思っています。

 日本は諸外国に比べて、教育や生活に宗教的価値観が取り入れられていませんが、様々な宗教が広まっている国でもあります。

 私の母の実家は天理教で、小学生の時、天理教の総本山の奈良で、母方の祖父母と会った時、天理教のおつとめに初めて接しました。家とは異なる宗教だったもので、おつとめの様子が儀式に見えて違和感と拒絶する気持ちを抱いたことを覚えています。小学生より前に触れられたら、宗教の違いをすんなり受け入れられていたのかもしれないと思ってしまいます。

 そんなこともあり、現在、長女をキリスト教系の幼稚園に通わせながら、幼い頃から多様な価値観に触れる良い機会だと感じています。

 この幼稚園では、教育やしつけを厳しくするというよりも、それぞれがマリア様、神様に愛されていると実感し、同じく愛されているお友達を大切にするということを自然にできるようになることを一番に考えています。同じ価値観の中で育ったお友達は、当然のように他のお友達を大切にできると思います。卒園して小学校に上がると、園とは異なる考えのお友達もいると思うので、またそれも成長には必要な出会いですが、同じ宗教的価値観を持っていれば、倫理道徳の観念は自然に身に付くものなんだなと思わされます。

 愛されていることを実感することが目的なので、先生から否定されるようなことは、園児も保護者も言われません。以前通っていた保育園では、おむつが取れていない、お迎えが遅いなど、子供も親も否定的な言葉を投げ掛けられることが度々あり、疲弊していました。幼稚園では先生も明るく、親身になってくれ、連携も密なので、安心して通わせることができています。幼少期は、家でも外でもたくさんの愛情を受けて、その分、他人に愛を与えることを学んでいくことが大切だと感じます。良い幼稚園との出会いを糧に、長女が愛を持った人として成長できるよう家でもたくさんの愛を与えていきたいと思うものです。

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 次回は、「思わず笑ってしまう妹の反撃事件発生! 立場逆転で大泣きの姉」をお届けします。

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