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新米ママのありのまま 27
我が家の頂点に君臨する我が儘放題の3歳児、しつけ・教育はどうする?

(APTF『真の家庭』268号[2021年2月]より)

 APTFの機関誌『真の家庭』で好評連載中の「新米ママのありのまま」を毎週水曜日配信(予定)でお届けします。

フリーライター みはる

 「もうイヤ! ママ、イヤ!」

 もうすぐ4歳になる長女は、我(わ)が儘(まま)期真っ只中。思いどおりにいかないことがあると、イヤ、ヤダと駄々をこねながら手当たり次第に近くにある物を投げ捨てます。さらに、叩いたり、引っ掻いたり、女の子なので手に負えない程ではありませんが、男の子だったらと思うとゾッとします。ぼうりょく娘、怪獣、女帝など、長女の呼び名は増えていき、我が家の頂点に君臨しています。

 何でこんなにも我が儘になってしまったのか…と頭を悩ませていましたが、SNSを見てみると、3歳から4歳は自分が中心の世界で、人の気持ちが分かるのは5歳以降だという先輩ママの話がありました。自分の娘だけじゃないんだとほっとしました。この時期の子供との付き合い方を疎(おろそ)かにしてはいけないと分かってはいるのですが、親の話を一切聞こうとせず、自分の欲求ばかり満たそうとすることを、叱らずにそのまま受け止めることができず、(受け止めていいのだろうかという迷いもあり…)つい、イライラしながら声を荒げてしまいます。

 先日も保育園に行かないと言い出し、説得しようとしても聞く耳を一切持たず、パパの話も聞いてくれず、朝から参ってしまいました。話すら聞いてくれないので悔しく、情けなくなり、ストレスも相まって泣けてきました。駄々をこねながらも、保育園に行く準備をしている時、娘が話しかけてきたのですが、「ママの話聞かない子の話は、聞かない」と言うと、途端に悲しそうな顔になり、涙が溢れてきて、「ママ、お話、聞いてくれない…」とばあばに泣きついていました。私も余裕がなく、後はばあばに任せて保育園まで送っていってもらったのですが、お迎えに行くと朝の出来事はすっかり忘れたのか、「ママ〜!」と嬉しそうに駆け寄ってきてくれました。

 3歳児相手に余裕がなくなっていたことが情けなくなり、まだまだ親として不十分だと反省させられました。今だけだと我が儘に耳を傾けてなるべく好きなようにさせてあげた方がいいのかなと思ってしまいますが、幸いにも我が家には何でも許してくれるじいじとばあばがいてくれるので、親が厳しくしても逃げ道があることは子供にとって、心情の支えとなっているのだと思います。娘に合うしつけ、教育とはどのようなものか、まだ今は手探り状態。分かりやすいようにやってはいけないことを話したり、条件付きで我が儘を許したり、良くないだろうなと思っていながらもこれもしつけの内かなと迷いながらやっている時もあります。根本の愛情が揺らがないよう、親子の情関係を築いていきながら、善悪を教えていけたらと思います。

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 次回は、「磁石のように愛情を引き寄せる巧妙な娘の技」をお届けします。

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