2024.04.25 17:00
制作の舞台裏から 58
天のオーラを放ち魅了する「ホワイトクロス」の歌声
今回は、1980年代に多くの教会員たちが愛し、み旨を歩みながら口ずさんだ、あの「ホワイトクロス」の歌と出合った時の感動体験を紹介したい。
ホワイトクロスと出会ったのは、私が入教して間もない頃、伝道復興大会に初めて参加した時のことであった。
大きな会場のステージに立った彼らは、その歌声と演奏で集った教会員らの心を一つにし、見事に会場全体を復興の場へと導いた。
私は教会に来る以前は、舞台関係の仕事に従事しており、プロのミュージシャンのステージに幾度も立ち会っている。
出演者と観客が一体となったステージは、たとえスタッフであってもその感動に酔いしれるときがある。
しかしホワイトクロスのステージから得た感動は、それとは全く次元の異なる新たなものであった。
彼らの手作り感のあるサウンドと、その歌声から放たれるオーラによって、私の心は何か温かなものに包まれていった。
気が付くと目からはとめどもなく涙がこぼれていたのだ。
それは聖霊の役事としか言いようのない体験だった。それ以来、私はホワイトクロスのファンとなった。
さて、ホワイトクロスの CDアルバム「心を開けば」のジャケットには、とてもユニークな制作秘話が書かれている。
「ホワイトクロスは1981年、都内8カ所のクリスマス講演のための臨時編成バンドであったにもかかわらず、どういうわけか好評を博してしまったことからバンド継続の方向にベクトルが傾きました。そこで先ず手始めに行ったことが、当時寄せられてきていた歌の録音でした。…しかし当時はPAC(上演芸術センター)に正式な録音機材も無く、その後のマルチ録音(楽器、一人ずつが順番にスタジオに入り、テープレコーダー1トラックに1パートを録音する方法)と違って、皆で“せーの”でいっぺんに録音したわけです。だから誰かが間違えると“あー、ごめんごめん”ということでもう一度最初からみんなで録り直しになります。それでも練習を含めて2日間で9曲を録音しているのだから、如何に細かいことには一切脇目もふらず、荒削りに仕上がっているか参考にしていただければ幸いです。まあ“一筆書きの生きの良さ”とでも申しましょうか、そういったノリで聴いていただきたいと思います」
当時のレコーディングの様子がリアルに伝わってくる内容だ。
さて、1989年、私が所属していた「ワンワールド・プロダクション」の神奈川県川崎市の新社屋立ち上げと共に、ここに「ホワイトクロス」のメンバーも制作スタッフとして新たに加わることになった。
彼らの歌声に魅了された経験を持つ私は、彼らと知り合いになり、共に歩めることに、この上もない喜びを感じた。
その新社屋には、本格的な音楽録音スタジオが完備され、ホワイトクロスのレコーディングエンジニアがこの設計を手掛けた。
かねてから本格的な音楽設備が欲しいと願っていた彼らにとって、それは悲願であったに違いない。
それ以降、新スタジオでのレコーディングが行われ、彼らはさらに磨きのかかった音楽制作に取り組み、教会員の心をつかむ多くの歌を作り上げていったのだ。
U-ONE TVでは、そのような彼らの一連のCDアルバムをミュージックビデオとして残すために、一部ではあるが2016年から動画コンテンツとして制作に取り組んできた。
ぜひご視聴いただきたい。
教会員たちが愛し、み旨を歩みながら口ずさんだホワイトクロスの歌が、次世代にも広く歌い継がれていくことを切に願ってやまない。
そしてこれからも、私はホワイトクロスのファンであり続けたいと思う。
(T)
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【心を開けば】
【天の御国から】
【HEAVENLY WORLD】