2024.04.07 17:00
真の父母様の孝情を学ぶ 29
小さな帆船、荒波に立ち向かう③
『ムーンワールド』で連載中のコーナー、「真の父母様の孝情を学ぶ」を隔週日曜日(予定)でお届けします。
韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁(真のお母様)の自叙伝『人類の涙をぬぐう平和の母』からの抜粋をイラストとともにつづるコーナーです。
今回は、「小さな帆船、荒波に立ち向かう」(124〜126ページ)からの抜粋です。
体は非常に大変でしたが、私は毎年のように子供を生み、4回にわたって帝王切開をしました。普通、帝王切開というのは2回以上することはできません。3回目の手術を受けると言った時、担当医は母体が危険にさらされるといって、躊躇(ちゅうちょ)しました。それでも、私が断固として生もうとするので、理解できないといって、夫と一緒にまた来るようにと言うほどでした。
結局、私は4回手術をして子供を生み、天と交わした約束を果たして、責任を完遂しました。最後の帝王切開をしてからもう37年が過ぎましたが、いまだに痛みの記憶が残っています。
私が命を懸けて生んだ子供たちですが、私が彼らに願っているのは、父母でも手伝うことのできない、天が願われる各自の使命と責任を果たすことです。ですから私は、きょうも彼らのために祈るのです。
文(ムン)総裁があらゆる苦難の道を歩まれたように、私もまた、耐え難い苦難を毎日のように味わいました。
数々の試練と苦難が渦巻く冷たい現実を前にした私は、まるで荒海に浮かぶ、小さな帆船でした。
しかし、私は自分が果たすべき使命をよく理解していたので、祈りをもって、それらの苦難を乗り越えていきました。何も言わずに耐え、祈り続ける私の生活を見て、信徒たちは少しずつ感化されていきました。
そして、すべてを包み込む海のような広い心と深い慧眼(けいがん)、揺らぐことのない信仰心を私の中に感じたのか、次第に信徒の心が変化していったのです。私が、神様に対する絶対服従と尊敬の心を深く持てば持つほど、彼らは愛と敬慕の念をもって私に接してくれるようになりました。
「驚くほどの愛を下さり、とても恩恵深いです。本当に感謝しています」
私の元に駆け寄り、手を固く握ってこのようにささやく信徒が、徐々に増えていきました。
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次回は、「忍耐なくして勝利することはできません①」をお届けします。