2024.03.18 22:00
スマホで立ち読み Vol.30
子どもの心をひらく 11
村上小夜子・著
スマホで立ち読み第30弾、『子どもの心をひらく』を毎週月曜日(予定)にお届けします。
長年、幼児教育に携わってきた村上小夜子・光の子園副園長が、その経験から得た内容を紹介しています。「ねばならない」「こうあるべき」という教育から、子供が本来持っている神性を引き出す教育へと転換する方法をお伝えします!
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第2章 悪いものを出させる
悪いものをすべて出させる
光の子園で保育に携わった当初(1980年代初期)、ほとんどの保育士が、子どもたちの保育の仕方、教育の仕方で悩みました。それまでの「──ねばならない教育」「頭ごなしの教育」「──するべきだという枠の中に入れる教育」では、子どもたちは何も言うことを聞いてくれなかったからです。
部屋の中を走り回るわ、物を投げるわ、けんかをするわ……。
そういうときに口から出るのは、「なにやってるの!」という叱責の一言です。「そんなことをしたら、だめでしょ!」とバーンと裁きました。こちらが頭ごなしに否定する言葉を吐くと、子どもたちは「そうじゃないよ」といった態度で強く反発しました。
言葉ではなく、態度で反発してきました。部屋に入らない、設定保育(学校で言う教科科目と同じ)をボイコットする、礼拝の説教で「友達と仲良くしましょう」と言うと、心の中で人と葛藤している私に、「言っていることと、やっていることが違う」と、「フン」といった態度で反発してきました。心が痛かったです。すべての保育士が、それまでのやり方に限界を感じました。それで、「神様が願われる教育を教えてください」と、神様に祈りました。
その祈りの中で、子どもが泣いたり、わめいたりしているけれども、それはすべて神様が叫んでいるのだと思えるようになりました。成したいことがあるのに、それができない。その葛藤の中で苦しんでいる、悲しんでいるのは、まさに神様ではないかと感じるようになったのです。そうすると、自然にそれを知りたい、感じたいと思えるようになったのです。
この子はこういうときに泣き、こういうときに叫ぶのだと、理解するように努めました。「ああ、そういうことなの」と理解できると、私の心の内から「そうだ」という、神様の声とも思えるような声を聞くようになりました。
子どもが悪いものをすべてさらけ出したら、その奥底に光るものがありました。それが、「神性」でした。
「あなたはこんなに正義感が強かったの」「あなたはこんなに善をなしたかったの」という思いが溢(あふ)れてきました。そうしたときに、園児の神性と私の中の神様とがスパークするわけです。そうすると、ガミガミ怒らなくても、子どもに神様のみ言(ことば)が入るようになりました。砂に水がしみ込むように、み言が入るのが神様が祝福された子女だということを実感するようになりました。
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「スマホで立ち読み」での連載は、今回が最終回となります。ご愛読ありがとうございました。続きは、ぜひ書籍でご覧ください。