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幸福への「処方箋」10

 「幸福への『処方箋』」を毎週火曜日配信(予定)でお届けいたします。

野村 健二(統一思想研究院元院長)・著

(光言社・刊『幸福への「処方箋」~統一原理のやさしい理解』より)

第一部 統一原理——その基本的枠組み

第一章 幸福と創造原理

成長期間の秩序的三段階
 それでは、人間は具体的に間接主管圏の中でどのように成長することで、神の直接主管圏内に入ることができるのでしょうか。

 創世記1章5節には天地の創造過程の始めにあたって、「神は光を昼と名づけ、やみを夜と名づけられた。夕となり、また朝となった。第一日である」と書かれています。このことから統一原理は、“夕”が出発点で、“夜”という成長期間を経た後、“朝”になって完成すると見ています。すなわち一般に、成長期間は蘇生期(夕)、長成期(夜)、完成期(朝)という三つの時期に分かれ、人間の霊(霊人体)は蘇生期に“霊形体”が完成され、長成期に“生命体”が完成され、完成期に“生霊体”が完成されるといいます(『原理講論』218~219頁)。人間はこのうち長成期の完成級で堕落したというのです。

 堕落直後、アダムとエバは蘇生期の霊界より低い無原理圏に落ち込み、その後、アブラハムの時に成長の原点にまで戻り、『聖書』の旧約時代に蘇生期まで戻って霊形体を完成し、イエス以後の新約時代に長成期の生命体を完成するまでに至り、再臨の成約時代に完成期の生霊体を完成して神の直接主管圏に入り得るようになったと統一原理は記述しています。そのことによって今では実現しなかった幸福実現の時代を迎えたということができます。

 このように、神と人間と万物の創造本然の性質を明らかにするのが創造原理です。ところで、人間は堕落のために、それだけでは、人間の幸福がどのように破壊され、それを回復するにはどうしたらいいかが分かりません。そこでこの問題を、堕落論と復帰原理という表題のもとで明らかにしていきましょう。

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 次回は、「エデンの園の物語」をお届けします