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男女の違いと夫婦の関係 6

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「男女の違いと夫婦の関係」を毎週木曜日配信(予定)でお届けします。
 あなたは知っていますか? 男性と女性の違い。同シリーズでは、男女の考え方の根本的違いを知り、夫婦がお互いを理解しあって、本当の「幸せ」をつかむためのキーポイントをお伝えします!

松本 雄司・著

(光言社・刊『男女の違いと夫婦の関係-ほめられたい夫 愛されたい妻-』〈2019年3月30日第4版発行〉より)

第一章 変わり行く日本人の家庭像

1 日本人の結婚観・家庭観の変化

3)深刻な少子化と超高齢化社会

超高齢化社会の国民負担
 「そんなことずいぶん先のことじゃないか、我々には関係ない」と思われるかもしれませんが、そんなに先ではなく、すぐ目の前にも大きな問題が控えています。それは、超高齢化社会が来るということです。
 日本は今まで世界中のどの国もかつて経験したことがないスピードで超高齢化社会に向かっていると言われます。それがピークになるのが西暦2025年頃です。若者が少なく老人が非常に多い社会構造になります。
 そうすると、その時代の国民負担率は、大変な数字になります。

 「国民負担率」というのは、簡単に言えば自分の全収入に対して公的に納めなければならないお金の比率です。必ず払わないといけない税金、医療保険料、公的年金の保険料です。つまり、お年寄りや国全体を支えるために国民が負担すべきものです。
 もちろん累進課税で、高所得者は率的に多く負担し、低所得者の負担率は少ないので、国民全体の平均負担率です。高齢化社会のピークになると言われている2025年頃には一体どのくらいの負担率になるのか、その数字について経済ジャーナリスト浅井隆氏は次の二つの資料を挙げています。

 まず第一の資料は、199611月の旧経済企画庁総合計画局の「経済審議会財政・社会保障問題ワーキンググループにおけるシミュレーション結果について」です。
 1994年の国民負担率35.8%(編注:2021年度は48.1%/財務省)が、2025年には51.5%にまで上昇すると予測しています。
 しかしこれは、いずれ何らかの形で国民が負担することになる国の借金、即ち財政赤字の分が考慮されていない数字なので、実質的な負担率はそれを加えた「潜在的な国民負担率」を見なければならないと言われます。
 表4の括弧内の数字は、国民負担率に一般財政赤字比率を加えた「潜在的な国民負担率」ですが、それによれば1994年が39.2%(編注:2021年度は57.4/財務省)で、同資料は2025年には「70%を上回る」と述べています。

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 第二の資料にはもっと明確に数字が示されています。旧通商産業省産業政策局の行ったシミュレーションである「産業構造審議会基本問題小委員会、中間とりまとめにおける試算」によれば、1995年現在の国民負担率36.7%が、2025年には60%になると予測されています。
 さらに、「潜在的な国民負担率」は1995年が44.1%ですが、2025年には何と92.4%になると予測されています。いずれのデータをとっても恐ろしい数字です。

 ちなみに、既に老人国家の構造になっているノルウェーやスウェーデンでは消費税は20%という状態ですが、将来の日本では消費税を25%にしても追いつかないと言われています。今我々は5%でも高いと感じているでしょう。これが2530%になったら、果たしてこういう社会で我々は生きていけるのでしょうか?
 若い人はどんどん国外に出て行くでしょう。また、企業は法人税を逃れるために本社をタックスヘブン(租税回避地)の外国へ移すということになるでしょうし、既にその兆候は表れています。

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 次回は、「少子化が招く日本産業の衰退」をお届けします。

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