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男女の違いと夫婦の関係 2

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「男女の違いと夫婦の関係」を毎週木曜日配信(予定)でお届けします。
 あなたは知っていますか? 男性と女性の違い。同シリーズでは、男女の考え方の根本的違いを知り、夫婦がお互いを理解しあって、本当の「幸せ」をつかむためのキーポイントをお伝えします!

松本 雄司・著

(光言社・刊『男女の違いと夫婦の関係-ほめられたい夫 愛されたい妻-』〈2019年3月30日第4版発行〉より)

第一章 変わり行く日本人の家庭像

1 日本人の結婚観・家庭観の変化

 時代をずっとさかのぼれば、江戸時代、明治時代は「家と家の結婚」で、親が薦(すす)める結婚に子が従うというのがごく普通でした。そして大正デモクラシー以後は、当人の意思を重視した「お見合い結婚」が主流となり、第二次大戦後は民主化の徹底で、家制度の解体、個人の人権尊重、男女平等、女性解放運動により、自由恋愛、自由結婚が謳(うた)われ、恋愛結婚が当たり前という風潮になりました。

 しかし、戦後だけをとってみても、この数十年で日本は大きく変わったと思います。世代を経るごとに生活スタイルは変わり、物の考え方もどんどん変わっています。当然のことながら結婚観、家族観というものも大きく変わり、離婚の急増と深刻な家庭崩壊という社会現象が起きて、今や家庭は大きな転換期に直面しています。

1)「21世紀の日本人の意識」

今の家族や家庭に満足しているか
 読売新聞の全国世論調査があり、その結果が同新聞2001216日付に掲載されました。「21世紀の日本人の意識」というタイトルの意識調査でした。その中に家庭、あるいは結婚に関しての項目があります。

 「今の自分の家族や家庭に満足していますか?」という質問に対して、回答は次の通りです。

「満足している」「非常に満足している」45.9
「多少は満足している」42.0
「やや不満である」9.3
「非常に不満である」1.6
 無回答 1.2

 しかし、この数字は模範回答というか、ちょっと出来過ぎの感もあります。なぜかというと、あとでお話ししますが、実際、他の多くの統計から見た日本の現在の家庭状況、特に夫婦の状況というものは、もっともっと厳しいと考えられるからです。

伴侶に何を期待するか
 「あなたは伴侶に対して何を期待しますか?」。即ち、夫は妻に、妻は夫に何をしてほしいですかという質問に対する回答は以下の通りでした。

【夫が妻に期待すること】
 ①「子供の教育としつけ」
 ②「一緒に趣味やレジャーを楽しむ」
 ③「親や親戚と上手に付き合う」
 ④「家事をする」

【妻が夫に期待すること】
 ①「安定した収入」
 ②「一緒に趣味やレジャーを楽しむ」
 ③「子育てへの協力」
 ④「自分を束縛しない」

離婚容認派の増加
 「離婚についてどう思いますか?」という質問に対しては、

「どんな場合も離婚は避けるべき」11.5
「努力して離婚はなるべく避けるべき」41.8
 以上合わせて、離婚反対派が53.3%です。

「場合によってはやむを得ない」39.4
「したいならすればよい」6.3
 以上合わせて、離婚容認派が45.7%です。

 実は1979年にも全く同じアンケートを取っています。その時よりも「離婚はすべきではない」という否定派が10%減少。また「本人たちがしたいのなら別に構わない」という容認派が12%増加しています。

 こういう点を見ても、結婚や夫婦ということに関する考え方がだいぶ違ってきています。これには欧米の影響も少なからずあると思います。

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 次回は、「結婚しない症候群」をお届けします。

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