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小さな出会い 1

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「小さな出会い」を毎週月曜日配信(予定)でお届けします。
 家庭の中で起こる、珠玉のような小さな出会いの数々。そのほのぼのとした温かさに心癒やされます。(一部、編集部が加筆・修正)

天野照枝・著

(光言社・刊『小さな出会い』〈198374日初版発行〉より)

はじめに

 私は、牧師をしている夫と、12年前に結婚しました。そして今、6歳の長女と、4歳の長男と、2歳の次男が加わって、5人家族となりました。

 もともと体が弱いうえに、30歳を過ぎてから子供を生みましたし、いまなお共働きをしながら、子供たちを育てていますので、理想と現実のギャップの大きさに、苦しむことの多い日々です。

 そんな生活の端々に感ずることを自由に書いてみないか、と、編集部からお誘いをうけ、毎月締切にせかされながら書いてきました。

 てっとりばやく、洗濯したりおむつを替えたり、外での仕事をしたりする中で、書くということは割合にめんどうな、おっくうなものでした。けれども、とめどもなく外界の刺激に影響されながら、小走りに急ぐ生活を書く作業が何と浄化してくれたことでしょうか。

 書いていくうちに、ふと生活の中の自分を見つめ、そして結婚当時、夫と誓った幾つかのことをなつかしく思い出すのです。悲しいままで死んだ多くの人生が積まれて、今、私があると思うと、感謝で涙が流れてくるし、また元気に行こうと心が踊ります。

天野照枝

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 次回は、「お化けが怖いの」をお届けします。