2023.09.29 17:00
心情開拓
心霊を育てる生活原則(123)
原理を生活化するために、李耀翰(イ・ヨハン)先生(1916~2019)が信仰のイロハを日本人の心情を分析しながら説かれた講話集、「心情開拓~心霊を育てる生活原則」を毎週金曜日配信(予定)でお届けします。
家庭連合の教会員の皆さまはもちろん、世代を超えて多くのかたに読んでいただきたい書籍です。
李耀翰・著
9 変貌山上のイエスとペテロ
(1974年12月15日 東京教会)
マリヤの不信仰
イエス様に対するペテロの信仰について話してみましょう。
イエス様は、ヨセフの家庭で実体的四位基台を造成して出発しなければならなかったことを私たちは知っています。
20代においては家庭的四位基台を造成し、30代においてはユダヤ教を中心として国家的四位基台、40代には世界的な四位基台を勝利して地上で創造目的を完成すべき責任者でした。
神の摂理は、イエス様が生まれる前にマリヤを中心として始まっていたのです。外典には、「マリヤは、生まれてから天の啓示があり、祭司長に14年間育てられた」という話があります。なぜかというと、祭司長はマリヤを中心として神の摂理が新しく出発するということを知っていて、貴重に育てていたのです。
マリヤも、生まれる前からマリヤのお母さんを通じて、天からの子だということを知らされていました。マリヤのお母さんは、マリヤを育てる資格がないからといって祭司長にささげたのです。結婚する時も、マリヤの新郎を全国から選び、神から一番愛されているというヨセフを選んだのです。
そののち、イエス様が生まれました。マリヤは何を信仰すべきかというと、生まれた子イエスに対する神の願いを、自分の主体なる神に相談すべき立場にあったのです。それなのに、イエス様を生んだあとに、ヨセフと夫婦だと思ったところにマリヤの失敗が出てきたのです。
ヨセフは神が選ばれた夫とありますが、実際はそうではないのです。なぜかというと、神様自体がマリヤの主管者であり、主管者に対して常に主管されながら、聞きながら、相談しながら、神の立場でヨセフと付き合っていくマリヤでなければならなかったのです。
その上、イエス様は「神の子」です。自分の子ではないのです。神の子だということを一瞬においても忘れてはならなかったマリヤでしたが、そこを人間的に流してしまったのです。
イエス様は、マリヤと通じなくなり、家族とも通じなくなり、やむを得ず家族を捨てて、一人で家から出るような立場に置かれるようになったのです。もしマリヤが、家庭の中でイエス様を中心にして育てていたならば、ヨセフが慕い、そこに家庭的四位基台が造成されていたのです。
---
次回は、「信徒を探し求めて/神に選ばれて来た私たち」をお届けします。