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信仰生活講座 8
悩んだら、まず神様の声を聞く

 2008年から2009年にかけて『中和新聞』(タブロイド版)で連載された「信仰生活講座」を8回シリーズでお届けします。執筆者は、多田聰夫氏(本部伝道教育部長/当時)です。
 信仰生活における課題解決にご活用ください。(一部、編集部が加筆・修正)

悩んだら、まず神様の声を聞く~生活で大切なこと

神様の心情に合わせて一つになる
 私たちの生活において大切なことを考えてみたいと思います。
 まず「神様の声を聞く」ことです。私たちの悩みや問題は、人間的な次元では解決できないことがたくさんあるのです。

 ここで少し、私の例を紹介します。私も、スタッフになる前にさまざまな悩みがありました。摂理を進めたいと思うが故に起こる人間関係の複雑なもの。親族との間にも多くの課題がありました。どうしていいか分からずに、清平の「情心苑」(現・天心苑)に飛び込んだのです。神様に祈り求めて、率直に私の苦しみを報告しました。するといつの間にか、私の目から涙が流れているのです。「流れている」と表現したのは、その涙は私の心とは別のものだったからです。涙する心ではないのに涙があふれていたのです。

 私は、「神様、この涙は何の涙でしょうか」と祈りました。そして、この複雑になってしまう人間関係は神様ですら思いもよらないことであり、ご自分の願うとおりになすことができない神様の涙であった、ということが分かったのです。祈祷が終わって「情心苑」を出て行くときには、私は心がすっきりとしているのを感じました。

 私たちは、自分自身で考えてしまうことも多いわけですが、そのときに神様を訪ねて、神様の心情を尋ね、神様の声を聞くならば、解決の道が開かれてくるのです。

 次に「人の話をよく聞く」ということです。人の話をよく聞けるということは、自分自身の愛情が成長していっていることなのです。相手が何を言おうとしているのか、また、どんな気持ちで話しているのかを感じ取っていける聞き方が必要です。そうなれば自分自身も成長するし、自分の愛が相手に届くことにもなるのです。

人を恨むと愛の成長がストップ
 さらに、「人を恨まない」ということも大切なことです。私たちは、人間関係が複雑になったときに、すぐに「あの人はこういう人だ」と決めつけることが多いのです。相手に反発していたり、受け入れることができない場合、嫌な人だと相手にレッテルを貼ってしまうのです。

 そうなると、次第に自分の心に恨みが生まれ、私たちの心はその時点から成長することができなくなってしまいます。人を恨んだそのレベルから愛はストップしてしまうのです。そんなときは、相手にも何か事情があるだろうとか、どんな気持ちが背後にあったのかなと思って、急ぐことなく時を待つのです。必ず自分の心が落ち着く時がやって来ます。できるところから一つずつ、あきらめないで解決していきましょう。

 最後に、「自分よりも先に周りの人を天国に入れてあげて、最後に自分が天国に入るようにする心」を挙げておきます。私たちは羊飼いであると言えるでしょう。羊飼いは、夕方になるとまず大切な羊を安全で暖かい小屋の中に入れて保護します。そして全ての羊が小屋の中に入ったことを確認して、最後に自分が休むようにします。羊飼いが先に家に入ってしまえば、外に残った大事な羊たちは、きっと狼などに食われてしまうでしょう。私たちも羊飼いのように周りの人たちをできるだけ早く伝道して、安全で温かい天国へ導いてあげたいものです。

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 「信仰生活講座」は、今回が最終回です。ご愛読ありがとうございました。

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