2023.09.02 17:00
【B-Life『祝福家庭』コーナー】
『祝福家庭』101号(2021年夏季号)
「中高生教育Q&A」
〜受験に臨むわが子―親は情報を集め、環境をつくるべし〜
二世圏祝福推進センター 佐々木勝一センター長
【Q】
私の娘は現在、中学2年です。来年はわが家で初めての受験生となります。親であり祝福家庭である私たちは、どのように準備をしたらいいのでしょうか?
【A】
子女自身は、受験に対してどのような気持ちで臨んでいるでしょうか? また、学校での授業や宿題についてはどうでしょうか。この年頃の子供たちは、なぜ勉強をしなければならないのでしょうか。
真のお父様のみ言によれば、学生の本分が学業であることは明らかです。神様のみ言を守り、問題を克服し、誘惑に打ち勝ち愛の実践者となり、神様の子女となっていくことを願われているのです。
しかし成長段階にいる子女たちが、真のお父様の壮大なみ言を理解することは、簡単ではありません。み言を自分の人生に当てはめて考えられるようになるのは、多くは10代後半になってからで、これにも個人差があります。そこで、子女の受験について、親自身もみ言を中心とした動機を持ち、子女と一つになって臨むことが求められていると思います。
●神様の目線で子女を見る
さらに子女が今何に関心を持っているのか、学業での得意、不得意分野は何か、向いていそうな職業や研究分野は何かを、日頃から考えていただきたいと思います。
そのうえで、「神様の目からはどのように見えるのか」という観点で子女を見詰め、父母が話し合う必要があります。それから将来の夢や目標について、子女に聞いてみてください。小学生の頃の夢とは違うものになっていることも多いはずです。答えてくれたときはまず賛美し、その夢を受け入れましょう。そして家族で一緒に祈ってほしいのです。
子女は壮大なみ言の真の意味をすぐには理解できないかもしれません。しかし、夢や目標を家族と共有する経験を通じて、親の祈りと愛の中でみ言を守り、人のために生きる喜びを知れば、行動の全ての動機を神様に向けられるようになるものです。
わが家には大学3年の息子がいますが、中学と高校のとき、当時本部が主催していた受験生のための「ホワイト学習修錬会」(5泊6日)に参加しました。学ぶ動機をみ言で悟り、先輩の証しを聞いたり、1日16時間の勉強をする体験をしたりして、最後に受験する学校を決める修錬会です。
息子がこの修錬会で決意した志望校は、当時の成績から見れば、あまりにもレベルが高い学校でした。しかし動機が明確になり、勉強するサイクルが身についた後は、見る見る成績が伸びていきました。「神様が動機となった子女は強い」と、実感した出来事でした。
このように、教会で行われる修錬会やイベントを、うまく活用することも重要です。いつもアンテナを高くして情報を集め、子女をフォローしてあげてほしいのです。
また、教会のイベントを紹介するときは、その企画の意図はどこにあるのか、どんなプログラムがあるのかを理解し、「うちの子が魅力的に感じるためには、どのように紹介したらいいのか」を考えるのも、親の仕事です。そのためにも、日頃から子女が関心を持っている分野に関心を寄せておくと、役に立ちます。
●親ができる限りのフォローを!
実は受験をきっかけにして、心理的に教会の敷居が高くなってしまう場合があります。「受験勉強があるから」という大義名分で、教会スタッフや親、そして自分自身も、この期間は教会に行けなくてもしかたがないと思ううちに、少しずつ教会から足が遠のくケースがあるのです。
そこで受験勉強の期間に入るときには、子女との話の中で、例えば「勉強の時間はしっかり確保するが、礼拝だけは最低限出席しよう」とか、「この時間は家庭でみんなそろって訓読をしよう」など、約束をして出発するのがいいと思います。
また、進学する学校が教会から遠い場合も、足が遠のく原因になります。志望校を選ぶ際は、教会までの距離、所要時間はどのくらいか、もし遠い場合は、どのような工夫をすれば神様に連結できるか、などのシミュレーションをしてみてください。
受験期の生活のリズムと環境づくりの点においても、親の役割が重要です。家庭によりさまざまな事情があるとは思いますが、なるべく毎日同じ時間帯に食事を準備することで、学習のリズムがつくりやすくなるはずです。また、テレビを消すか、イヤホンで視聴するなど、静かで集中できる環境をつくってあげるだけでも、子女はそこに親の愛を感じてくれます。
私は家庭教育局で祝福の推進をしていますが、親子の絆が深ければ深いほど、祝福への基台が強固になると感じています。大切なことは、神様を中心とした親子の関係が深まり、「自分を愛してくれる親のようになりたい」と子女が感じてくれることです。受験は、親子の絆を深める最大のチャンスでもあるのです。
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