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信仰生活講座 3
家族のような授受作用で愛が成長

 2008年から2009年にかけて『中和新聞』(タブロイド版)で連載された「信仰生活講座」を8回シリーズでお届けします。執筆者は、多田聰夫氏(本部伝道教育部長/当時)です。
 信仰生活における課題解決にご活用ください。(一部、編集部が加筆・修正)

家族のような授受作用で愛が成長~自分や人の堕落性は見ない

 神様の核心的属性は「心情」です。心情とは愛を通して喜びを得ようとする情的衝動です。神様の心情は愛を通して表されます。愛は、心情が対象に向かったときに表現されるもので、主体が対象と、また対象が主体と授受作用をするときに表現されます。

神様の子女の位置で暮らす
 心情の本質は、侍(はべ)りたい、侍られたい、愛を受けたい、授けたいという愛の授受作用を願うものです。ですから、人間は授受作用を通して愛を成長させることができます。

 神様との心情的授受作用を毎日心がけ、神様の子女としての位置を明確にして暮らすことで、いつも復活して生活できます。つまり、復活することは、親なる神様と心情的に授受作用することにより成されます。そして、日に日に親なる神様の前に子女として成長していけるのです。

 義人の生活とは、創造目的・神様の夢を明確にして、神様の夢を所有することにより、常に神様と授受作用を心情的に行う生活のことです。その生活は常に神様の夢に向かっているので、生活全てが神様の夢を実現するための生活となります。そのため、義の生活となるのです。神様の夢にあこがれ、慕わしく思って生活すると、創造性や主体性、そして愛が身に付いていきます。あこがれ、慕わしく思う生活は、人の長所や良いところを発見する生活を重ねていくことにより身に付いていきます。

伝道するために対象者と一つに
 相手や周りを批判するばかりでは、信仰は成長しませんし、愛は大きくなりません。神様の夢は「四大心情圏」と「三大王権」の完成です。その根本になるのが「子女の愛」なのです。子女の愛が成長するのは、神様が私たちを子女として、一方的に愛してくださるからであり、神様は私たちの堕落性が見えなくなる色眼鏡をかけていらっしゃるのです。その神様の愛によって愛されているので、私は、私であって私ではないのです。私は神様に所有された私であり、神様の子女なのです。

 自分や人の堕落性ばかりを見つめているようでは、どんどん神様の愛から遠ざかるばかりです。何年たっても愛を成長させることはできません。復活のない、習慣的な生活となり、自分のアイデンティティーが不明確になってしまいます。

 伝道するためには必死になって授受作用し、対象者と一つにならなければなりません。対象者は何を考えているのか、どんなことに関心があるのかを知るために、一生懸命に授受作用しようとする努力を通して愛が成長するのです。難しい人と授受作用をしようとすれば、愛は大きく成長します。対象者に対し僕(しもべ)となって接すること、それが愛の実践です。集中し夢中になって主体的な力が湧き上がってきて行動する姿勢が人を喜ばすことができるのです。愛の実践は、自分が親であることを実感したときに、自然に行うことができます。

 だから、親の立場に立つ人と出会って学ぶ必要があります。「親」を探さない人は、心情的な生活がどのようなものか分かりません。神様、真(まこと)の父母様、そして人間関係における親のような存在を発見して侍り、親の心情を学ぶのです。

信仰生活は神様の愛の完成
 私たちは存在位置を明確にする必要があります。アベルと私との関係は、ただの組織的関係や指示・命令的関係だけではなく、授受作用をすることにより愛を成長させることができる、心情的な関係なのです。アベルを勝利させてあげたいと思って努力しましょう。

 私たちの結ぶ人間関係こそ本当の兄弟姉妹であり、自然に兄弟姉妹と感じるまで努力しましょう。これが蕩減(とうげん)条件になります。アベルと会うのが楽しみで、うれしいと思えるように挑戦するのです。
 そしてだんだんと関係が深まる生活を通して、自分が成長していることを感じるようになるのです。
 逆にアベルとの関係が良くないと、本心と堕落性を分別することができなくなり、やがて堕落性のままに考えるようになってしまいます。

 信仰生活は、どんな相手に対しても家族のように授受作用を結ぶことで愛を成長させて、神の夢である四大心情圏と三大王権を完成していくことです。愛が成長する信仰生活を心がけていきましょう。

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 次回は、「良心の解放が信仰生活」をお届けします。


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