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家族の絆づくり 280
「ブレスト発想法」で人生の枠を打ち破る

ナビゲーター:阿部 美樹

明るく楽しくブレストする
 アイデアを発想するときに、「ブレーンストーミング(ブレスト)」という手法を使うことがあります。
 問題解決や可能性を見いだそうとする場合、既成概念や経験の枠を超越した柔軟な発想が必要になります。そのときに有効なのが、複数人でアイデアを出し合う「集団発想法」の一つであるブレーンストーミングです。

 思い浮かんだアイデアを、思い浮かんだ人が次々に紙に書き出したり、ホワイトボードに書き込んだりするなどして表現していきます。
 このときの注意すべき原則が四つあります。

 第一は、「批判厳禁」です。
 出てくるアイデアに対して否定したり、評価したり、判断などをせず、どんなアイデアに対しても承認する姿勢です。

 第二は、「自由奔放」です。
 突拍子もないアイデアを歓迎することで、頭の固さが打ち破れます。発想が広がりムードも明るくなります。

 第三は、「質よりも量」です。
 質を求め過ぎると発想の枠を広げることはできません。次々と多くのアイデアを出すことによって、その中から面白いアイデアが出てきます。

 第四は、「便乗歓迎」です。
 既存のアイデアからヒントを得て、連想ゲームのようにアイデアを広げます。たくさんのアイデアが出たら、「効果が大きい」「実現可能性が高い」など、グループに分けてさらに検討を進めます。

ゲーム感覚でやってみる
 人生においても同じように、発想の枠を超えていくために、ブレーンストーミングの手法を参考にして考え直すことをお勧めします。

 現実の難しい問題に深刻に直面すると、思考が硬直化しがちです。その時に、連想ゲーム的に楽しく気軽にやっていくと、日頃考えることのない奇抜なアイデアが出るかもしれません。
 深刻な時ほど、楽しく見つめる「楽観力」が大切です。

 メモ帳やノートに書き込んだり、パソコンに打ち込んだりするのもよいでしょう。
 深く考えるというよりも、次々に多くのアイデアを出すようにすることです。人生の転機となる発想の転換がなされる可能性もあります。

 身体の柔軟体操が身体のバランスを保つ秘訣(ひけつ)であるように、心と頭のバランスを保つために、心と頭の柔軟体操である「ブレスト発想法」を実践してみてはいかがでしょうか。