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【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!

第147回 韓国と日本の文化の違いについて教えてください
④血統文化と家繁栄文化

ナビゲーター:阿部美樹

(動画版『ほぼ5分でわかる人生相談Q&A』より)

 皆さん、こんにちは!

 今回は「韓国と日本の文化の違いについて教えてください」という質問に対して何回かに分けてお答えしています。

 韓国と日本の文化を比較して、両国の特徴を紹介したいと思います。
 今回は、「血統文化と家繁栄文化」の観点です。

 韓国は「血筋・血統」に対するこだわりの強い民族です。
 韓国は血統を重視するので、名字の出所(本貫)が同じ人同士は結婚できないという法律があり、「日本では従兄弟同士も結婚できる」という話は、韓国人には驚きです。
 韓国では従兄弟(いとこ)は情的に兄弟と同じです。

 また韓国は、「族譜」という家系図を大切に持っています。
 「私の40代前は百済の○○王の子孫につながる」などと家系を誇っている人が多くいます。

 日本では役所に行って「除籍謄本」を取れば、5~7代ぐらいは分かりますが、それ以上はほとんど分からないのが実状です。

 韓国は歴史的に他国の侵略を受けて苦しみつつ、信仰心を軸に族譜に記された血統を絶対視する血縁中心の人間関係をつくって自国の民族性を守り続けてきました。

 このように、韓民族の特徴として、ルーツに敏感で、根源に対して正しくあろうとするところから、先祖によく侍り、血統を守って貞節を重要視するという精神を持っています。

 日本では名字が果てしなく多くありますが、それに比べて韓国は名字の数が少ないのが特徴です。
 韓国は結婚しても名字は変わりません。あくまでもどこの血筋を持った者なのかが重要視されるのです。

 根源とのつながりを大切にする韓国では、血統の表示である姓は自分のアイデンティティー、人間の尊厳そのものを表わしており、生命以上に大切なものなので、「家」に嫁いできたからといって安易に姓を変えません。

 血統中心社会の韓国においては、かつては、長男という存在が家系の全てを相続するためになくてはならない価値を持っていました。
 それは、その親個人の思いというよりも、先祖全てに対する重い責任を負った公的一大事でもあります。男性重視、長男重視の文化がありました。

 一方、日本では「血統」よりも「家の繁栄」を重視するために、名家などの場合、跡取り息子がいても、才能がないなどの理由で、娘に立派な婿養子をもらって家を継がせるなども行われました。

 韓国でも跡継ぎが生まれなかったときの養子制度がありますが、それはあくまでも血統を守るために近い親族間で男の子をもらう場合であり、日本のように「家」の存続のために全く知らないところからもらうのとは違います。
 ですから韓国は血統中心文化であり、日本は家繁栄中心文化ということができます。

 韓国には、儒教500年の歴史があり、「孝」と「烈」の精神を強調しました。

 先祖崇拝を根本として血統を敬う「孝」と、血統を守る「烈」の精神を中心に生活してきました。

 このように、韓国人の貞操観念は、何よりも儒教の歴史を通して育まれてきました。

 夫婦愛、男女の愛は、「孝」に続く「烈」の価値を持って、永遠の幸福の源泉、人間の最高の喜びとして賛美され、奨励されてきました。

 韓国では、一般に、正常な男女の愛や性に対して「いやらしいもの」「やましいもの」という感覚がないばかりか、それを「清いもの」「美しいもの」「誇らしいもの」と見て尊ぶ傾向があります。

 このように、血統文化と家繁栄文化の違いを理解しましょう。

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