夫婦愛を育む 26
原則を外れるとやっぱり…!

ナビゲーター:橘 幸世

 許しに関する先の記事で、「自分の中に負の感情が蓄積されればされるほど、他の人との関係にも(自分にとって大切な人との関係にも)無意識のうちに負の影響を及ぼしてしまう」と書きました。

 幸福な関係性における原則を知っていても、意志の力が弱くなっていて、実践し切れない時は誰にでもあります(古い習慣から新しい習慣に移行しようという過程なのですから)。

 そういうときを振り返ってみると、負の感情が蓄積されていて、善に向かう力が弱くなっているときのようです。

 原則を学んだ友人が、先日こんな体験を話してくれました。
 許可を得て、紹介させていただきます。

 遠方に住む親族とのやり取り(年に数回程度)で、先方の言動を良いように受け止めるのにほとほと疲れてきていて(平たく言えば、我慢の末に不満がたまっていて)、友人は、言葉は選んだつもりでも、その感情がにじみ出るメールを親族に打ってしまいました(打った直後はスッキリしたそうです)。

 負の感情で反応するのは、負の結果しか生まない、と知りつつも、その親族との関係性において「もういいや」という気持ちがあったのだと思う、と言っています。

 さて、結果は?

 相手には見事にスルーされてしまいました。

 問題はその後です!

 その日の晩、全く別の人と別件で電話で話していた時、相手は彼女の言葉に気分を害して電話を切ってしまいました。電話の相手に対して負の感情は全く抱いておらず(むしろ親しい関係)、良かれと意図して発した言葉だったのですが・・・・・・。どうしてそんなふうに受け止められるか分からず、彼女は落ち込みました。

 そして、気付いたのです。

 昼間の親族への行動が、ここにつながったんだと!
 負の感情の波動が残っていて、それを電話の相手は感じたのかもしれない。あるいは、相手の気持ちを思いやるゆとりが、自分に欠けていたのかもしれない。そう、思ったそうです。

 神様からしっかりお叱りを受けて、猛省した出来事だった、と話してくれました。

 そうやって軌道修正しながら(させられながら)、私たちは本然の世界に帰って行くんですね。