共産主義問題が分かる 15

 「共産主義」とは一体何なのか? 国際勝共連合のサイトから、共産主義問題や勝共理論が分かるコンテンツをご紹介します! 各回、3分ほどでお読みいただけます。(一部、編集部が加筆・修正)

第二章 迫りくる共産主義の脅威
文化共産主義の脅威

共産主義の毒牙①
ジェンダーフリー-個人主義をどこまでも助長し「家族解体」へ

■文化共産主義の脅威-ジェンダーフリーについて

 ジェンダーフリーという言葉をご存じでしょうか。

 バリアフリーという言葉なら聞いたことがあるでしょう。障害のあるかたも支障なく暮らせるようにすることです。バリア(支障)からフリーになる(解放される)ということですね。

 話を元に戻すとジェンダーフリーとは、「ジェンダーからの解放」を意味する言葉ですではジェンダーとは何かというと、学術的には「社会的性差」と説明されます。聞きなれない言葉かもしれませんが、だいたい以下のような意味になります。

 人間が持つ男女の差(性差)は、生殖や妊娠が可能かどうかという生物学的な差異にのみ限られる。ところが大きくなるにつれて、「男子はズボンをはく」「女子はスカートをはく」といったイメージを社会から植え付けられる。こうして「男らしさ」「女らしさ」という性差が生まれる。

 父親と母親の役割も区別される。これが社会的性差(ジェンダー)である。この区別は差別を生む。だから区別をなくさなければならない。

 大切なのは「男らしさ」や「女らしさ」ではない。「自分らしさ」である。

 以上がジェンダーフリーが意味するところです。そしてこの理屈は科学的に見て誤りです。

 たとえば新井康允教授の『脳の性差』(共立出版)には、男女の違いにおける社会的・文化的影響はわずかであり、大半は生まれもつ特性であることが様々な観点から説明されています。

 やはり男の子は男の子らしく、女の子は女の子らしく自ら育つのですまた子供にとって、父親には父親の役割が、母親には母親の役割があります

 「男女に違いはない」「父親と母親に違いはない」ということは決してありません。これらのことは子育ての経験のあるかたなら、ほとんどのかたに共感していただけるでしょう。

 つまりジェンダーフリーとは、社会における男女のあり方、そして家庭のあり方を根本から変えてしまおうという危険な思想に基づく言葉なのです

 いわば「文化テロ」とでも言うべき思想です。ところがこの過激な思想が、女性学の分野ではほぼ定説になっています。そして驚くべきことに、この思想に基づく法律が日本で作られてしまいました。

 1999年に制定された男女共同参画社会基本法です。この基本法では、地方自治体に対しても同様の条例を作るよう求めています。そして全国の自治体で推進条例が作られてしまいました。

 当時、政府主催の審議会専門委員として法制化に大きな影響を与えたのが東大助教授(当時)の大沢真理氏でした。彼女はフランスのフェミニストであるクリスティーヌ・デルフィという過激な学者を支持する人物です。

 その主張とは、性差は男女の二通りだけではなくて多数ある。それが社会的に作られたジェンダーによって二分されているように見えるに過ぎないというものです。これは明らかに生物学に反する理論です。

 実はデルフィ自身もこの理論については、「かなり大胆な仮説」「まだ実証されていない」と述べていました(『なにが女性の主要な敵なのか』勁草書房)。

 つまり日本は、「大胆な仮説」に過ぎない仮説に基づく法律や条令を作ってしまったのですこのような誤った思想に基づく行政、あるいは子供への教育は絶対に認めるべきではありません


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