家族の絆づくり 26
前向きな人生になる「三つの肯定力」

ナビゲーター:阿部 美樹

凡人と人格者の違いは?
 「人生を前向きに生きる」ためには、三つの“肯定する”能力が必要です。第一は「自分を肯定する力」です。誰でも長所、特技、特性という個性をもっています。良い所が全くないという人がいるはずがありません。
 「自分を信じる」という言葉を短く表現すれば、「自信」となります。自分を肯定的に信じる心が自信を育み、心を安定させていきます。

 第二は「他者を肯定する力」です。自分自身を肯定的に見つめる人は、周りの人に対しても肯定的に見るようになります。相手の悪い所を指摘することよりも、相手を認めること、受け入れること、褒めることの方が難しいものです。凡人は相手の「あら探し」をする傾向があり、人格者は相手の悪い所が見えても意識的に良い所を探して表現します。

人生の荒波を越える秘訣
 第三は「環境を肯定する力」です。肯定感が高まると、災難や苦労の環境に直面してもビクともしません。どんなことがあっても、「神様は超えられない試練は与えない」「神様は必要のない、意味のないことは与えない」という安心感が根底にあるからです。
 人生とは順境と逆境が海の荒波のように絶え間なく繰り返してきます。それに対して肯定的な心という平常心をもって、波乗りの要領でうまく乗り切っていきたいものです。