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うまくいく夫婦仲の法則 15

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「うまくいく夫婦仲の法則」を毎週木曜日配信(予定)でお届けします。
 目指すは「夫婦仲良し、円満一家、どんな嵐もどんとこい」! 輝く夫婦、幸せな家庭を築くための秘訣(ひけつ)をご紹介します。

松本 雄司・著

(光言社・刊『二人で学ぶ うまくいく夫婦仲の法則』〈200251日初版発行〉より)

第三章 夫婦がうまくいくための第一の秘訣

2 相手の嫌な面が見えてきたとき

 本書では、まず最初の問題だけに絞ってお話しします。

 日ごろ言いたいことがあるでしょう。恋愛中はお互いにいいところばかり見せます。男性もプレゼントをしたり、花束を持っていったり、「きょうの服はよく似合うね」とか「髪型がとても素敵だな」と愛情表現するのです。だから女性は、「こんなによく愛情表現してくれる男性と結婚したら、きっと幸せになるだろう」と、そういう期待をして結婚します。しかし結婚して半年も経つとパタリとそれが止みます。めったに褒めてもくれないし、細かいことに関心を持ってくれないし、愛情表現をしてくれない。それでがっかりということになるのです。

 男性は男性で、恋愛中は、女性はきれいにしてくるし、おしとやかにするし、いろいろと自分に細かく尽くしてくれるし、「あなたのここが素敵だ」とか「こういう才能があるのね、すごいわ」と褒めてくれる。「こういう人が妻だったらどんなに楽しいだろうか」と思って期待するのです。ところが結婚してみると、思ったほど尽くしてくれないし、特に、夫を褒めるということがパタリと止まるのです。そうしたら男性は妻に対しての愛情が冷えていきます。

3 相手を変えようとすると

 それだけではありません。恋愛中は「あばたもえくぼ」に見えますが、結婚して落ち着いて見てみると、「あばた」はやっぱり「あばた」だった、ということが分かってくる。さらに、結婚前には見えなかった「あばた」が、どんどん浮かび上がって見えるようになる。結婚したら隠しようがないのです。

 相手の嫌な点、欠点が見えてくる、それを変えてほしいものだから、つい相手に変わってくれと要求し始める。要求し合うような関係になると、そこから夫婦の葛藤が起こってくるのです。

 高麗大学の金仁秀教授による夫婦指導の教材に興味深い話が載っています。教授はそれを「願い手」と「助け手」と呼んでいます。

 自分は「願い手」一辺倒になっていないだろうか。結婚するときに相手に願っていたことと現実が違うということに失望して、挫折して、すべてのことが不満になり、自分は不幸だと感じてはいないだろうか。もしそうであれば、実は自分の配偶者も間違いなく不幸になっているのだ。なぜか。片方だけ幸せということはない。

 「あなたのここが嫌だから変えてほしい」。結婚生活の葛藤はここから始まるというのです。実際に変われと要求しても、相手は素直に変わってくれないし、逆に反発して険悪な関係になります。ではどうしたらいいのか。それは、「助け手」になることです。

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 次回は、「『助け手』としての夫と妻/あるがままを受け入れる」をお届けします。


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