2023.03.31 17:00
心情開拓
心霊を育てる生活原則(97)
原理を生活化するために、李耀翰(イ・ヨハン)先生(1916~2019)が信仰のイロハを日本人の心情を分析しながら説かれた講話集、「心情開拓~心霊を育てる生活原則」を毎週金曜日配信(予定)でお届けします。
家庭連合の教会員の皆さまはもちろん、世代を超えて多くのかたに読んでいただきたい書籍です。
李耀翰・著
4 復帰歴史に見る生活原理
(1970年11月21日)
【イエスを中心とする路程】
三大試練後のイエス様の立場
イエス様は三大試練を勝利しました。勝利した結果、洗礼ヨハネの立場に戻るのです。洗礼ヨハネの立場で、奇跡を行い、伝道するくらいの本人になったというのです。「みな私を信ぜよ」と言える基台をつくったのです。「信ぜよ! 私を信ぜよ」、「あなたたちも私を信ぜよ! 私の言うことを信ぜよ」と言える基台をつくれば、勇敢に言えるのです。なぜかというと、自分が信ずる主体者は絶対視しているから、あなたたちも「私を信ぜよ」と言えるのです。私たちも言えるのです。だから、これからは伝道する人たちはみな、そういった心情というか、信念をもたないといけないのです。
「信じなさい! 私の言うことを疑うな、間違いないから」と、自信をもって、「原理」をもって、人を誇らず、天を信じる、このぐらいの伝道師にならないといけません。そうしないと、侍りたくないのです。そういう自信のない人には、侍ろうとする心が動かないのです。案内者みたいになっては、侍らないのです。私たちは、信仰基台をもって、自信をもって、「私を愛せ! 君の愛が欲しいのではなく、君のためだ!」と。
大抵、愛を受ける人は苦しいのです。その愛を処理するのは簡単ではないのです。愛を知らない時は、いいのです、自由で! 大先生も、「この席が一番苦しい」と言われるのです。自由がありません。みんなに注目されているし、いつも祈っているし、夜中にも眠らずに祈っている者がいます。だから大先生は、寝る時も、「先生一人を命懸けて祈る人がいた場合には、足を伸ばして寝られない」と言われるのです。
中心者の苦しみというのは、なってみないと分かりません。皆さんも教会長になって、もし、5、6名や20名くらいの兄弟を担当した場合には、いつも遅く寝たり、朝早く起きてやらなくてはなりません。きょう帰ってきたなら、話を聞いてやらなくてはならない、一々もう、みな報告聞くのも大変でしょう? 責任をもてば、事務的にも大変です。
親になってみなさい。子供をたくさんもった親に。子供を全部寝かせて、あすの準備を全部しておいて、最後にお母さんが電気を消して寝るようになるのです。魚釣りをやる人は、その竿(さお)を立てて、じーっと座っているけれども、内的にはずーっと集中して、もうそれは簡単なようでも、安心しているのではないのです。ずーっと集中して、魚に集中したら、魚が自然に来て、えさを食べるのです。
猫がねずみを捕る時のことを考えてみなさい。日本ではどうか知りませんが、ここの倉にはもう秋になると、ねずみが相当いるのです。猫はじーっと座っている。約3時間か4時間たったら、そのねずみが、もう気が抜けて、「食べてくれー」と出てくるのです。穴の中で、元気がなくなってくるのです。一念を集中していれば、その猫の前に、ねずみがもうふらふらになって出てくるのです。
だから私たち信仰者は、じーっと集中していれば、つかむものがあるのです。大先生はそこに、宇宙的な中心者として、全人類の魂をつかむのです。全宇宙の中心者というのは、どれほどの重さか、その情的な中心者のつらさというのは大変なものです。だから私たちは幸福だというのです。先生から見た私たちは、「あなたたちは、幸福だ」と。寝たければ寝るし、笑いたければ笑うし、嫌だったら「嫌だ」と言っても、別に何も引っ掛かりません。私たちは何をやっても引っ掛からないのです。主体者の主管圏内にいるあなたたちは、幸福なのです、本当は。
それで、イエス様のこの三大試練を勝利したその立場が、6千年間讒訴(ざんそ)してきた歴史的な条件を全部蕩減(とうげん)復帰して、サタンを完全に分別した一立場となったのです。それで、これからもう、自分を信じればすぐ信仰基台の上に、あるいは実体基台の上に、あるいは父子との関係まで結ぶことのできる主体者となるのです。4千年間に取られた条件を、全部蕩減復帰したのです。
それでイエス様は天使長でもあり、カインでもあり、アベルでもあるのです。それから新郎の使命もあるのです。だから一生涯において、新郎の立場、父親の立場、兄の立場、あらゆる立場で使命を果たさなくてはならないのです。相当の人格者です。私たちは、一部分ずつやっていくのです。まず、天使長をやります。その使命を果たし、そうしたあとには、兄の使命をやるのです。兄、姉さんなら、姉さんの使命を立派にやります。そうして父母の心をもって、その子女を愛してみるのです。こういう、部分部分を愛していきましょう。
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次回は、「男女問題の解決方法」をお届けします。