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「性解放理論」を超えて(75)

純潔教育の否定

 「統一思想」すなわち「神主義」「頭翼思想」によって生きるのか、神の言(ことば)を否定する思想を選択するのか…。
 「『性解放理論』を超えて」を毎週月曜日(予定)にお届けします。

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大谷明史・著

(光言社・刊『「性解放理論」を超えて』より)

七 日本の性解放理論への批判
(四)純潔教育の否定

(1)純潔教育から性教育へ
 1949年に文部省(現、文部科学省)が『純潔教育基本要綱』を出し、純潔教育を推進しました。その中で、「純潔教育は単に性教育の部面にとどまることなく、一般道徳教育、公民教育、科学教育、芸能文化教育において……」というように、純潔教育を広範囲に進めていたのです(※16)。

 ところが1970年頃から「純潔」という言葉が批判されるようになり、性をめぐる価値観が多様化していきました。そして1995年には、ジェンダーとジェンダー・フリーという概念が登場したのです。さらに、1999年、文部省が『学校における性教育の考え方、進め方』を発行し、「性教育」という用語が正式に使用されました。

2)性教育の目指す到達点
 教育学者の田代美江子は、日本の性教育の目指す到達点について、次のような点を挙げています(※17)。

①全面的な純潔教育の否定
②科学的な知識に基づく性教育の重要性の確認
③性の問題は人権の問題だという把握
④性の社会的・文化的側面を学ぶ視点
⑤関係性を学ぶという視点
⑥多様な性のあり方を学ぶ必要性の明確化

 性教育論者たちの言う、科学的な性教育の「科学的」とは、唯物論的、無神論的ということにほかなりません。それは神の言(ことば)、ロゴス、天道、天理としての倫理・道徳の崩壊に導くものです。

3)性解放理論の崩壊
 マルクス主義、ダーウィニズム、フロイト主義の土台の上にポスト構造主義が生まれ、その土台の上にポストフェミニズムが生まれました。そしてそれらを背景にして、今日、日本の性解放理論が展開しているのです。したがってマルクス主義、ダーウィニズム、フロイト主義の根本土台が崩壊すれば、性解放理論も崩壊する運命にあるのです。

4)性解放理論を超えて
 性解放理論の崩壊の後に来るのは、純潔に基づいた、真(まこと)の異性愛、真の夫婦愛です。そこでは、男女が真の愛で共に喜ぶ、男女の真の平等が実現されます。そのような真の家庭が土台となって、理想社会・理想世界が築かれるのです。

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16 田代美江子「性教育バッシングを検証する」、木村涼子編『ジェンダー・フリートラブル』白澤社、2005199
17 同上(203204

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 「『性解放理論』を超えて」は、今回が最終回です。ご愛読ありがとうございました。


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