コラム・週刊Blessed Life 250
自由奔放の企業人、イーロン・マスク!

新海 一朗

 私たちは今、一人の巨大なスーパーウルトラ企業人を見ています。あまりにも自由奔放であるので、彼をどのように理解していいのか分からないほどです。
 彼の名はイーロン・マスク(1971年生まれ、51歳)と言い、南アフリカ共和国で生まれました。

 スペースXの創業者でCEO(最高経営責任者)、テスラの共同創設者でCEOX.com(現PayPal)の創業者、TwitterCEO、ボーリング・カンパニーの創設者、ニューラリンク、Zip2、並びにOpenAIの共同創設者とくれば、この男がどれほど夢を追いかけているのか想像もつきません。

 米国が保証する自由の価値の中で彼は起業し、発明し、企業家として大暴れしているといった印象を世界に与えています。
 彼の一挙手一投足から人々は目を離せません。彼のちょっとした発言で、株価は高騰し、あるいは下落します。

 2021年17日、彼の純資産は1885億ドル(約199586億円)超に達し、ジェフ・ベゾスを上回り世界一の富豪となりました。
 同年927日、推定保有資産が2034億ドル(約226250億円)となり、さらに同年1028日、推定保有資産が3020億ドル(344106億円)となりました。企業世界において彼は世界最強の座にいるのです。

 イーロン・マスクの政治観を見ると、リバタリアン(完全自由主義、自由至上主義)的な言動が目立ちますが、彼自身は政治的には、穏健派であると称しています。
 また、米国の民主党・共和党の二党制や左派・右派の二元論(善悪二元論)で分類されることを好みません。

 2020年の大統領選挙では、ジョー・バイデンに投票しましたが、2022年には大富豪税とポリコレ(ポリティカル・コレクトネス/人種、信条、性別などの違いによる偏見や差別を含まない中立的な表現や用語を用いること)による言論統制に反対し、民主党への不支持を表明します。
 同年、6月のテキサス州連邦下院の補選では共和党のメイラ・フローレスに投票し、2024年の大統領選でも共和党に投票する可能性を示唆しています。

 マスクが言うには、かつての左派(リベラル)たちは、現在極左になったため、マスク自身の立ち位置は変わっていないが、極左と化した彼らからは自分は中道右派に映るだろうと言っています。
 そして極左となり言論統制をするTwitter社やリベラルの人々を批判しています。マスクは、民主党の極左化に我慢がならないのです。

 例えば、英紙デイリーメールの中で、「Twitterはリベラルな権威主義者によるいじめの巣窟と化し、議論は死に絶えた」と発言しています。
 また2020年米大統領選挙の終盤、バイデンの次男ハンターの不正疑惑を収めたパソコンが発見されたとの報道がありましたが、Twitterはその報道に関する投稿の表示を禁じました。Twitter側はこの対応はミスであると釈明して謝罪しましたが、マスクはそのTwitterの措置を民主党寄りの偏向だとして強い反対を示しました。

 ポリコレやトランスジェンダーを嫌悪し、反対する「発言の自由」を、彼は絶対的に擁護しており、「ポリコレなマインドのウイルスはNetflixを見るに堪えないものにしている」と発言しています。
 マスクのこの気持ちは、偏向メディア権力の攻撃にさらされたトランプと一緒であり、この点で、二人は完全に同調しています。