2022.12.16 22:00
【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!
第117回 夜、眠れないときはどうしたらよいですか?
ナビゲーター:阿部美樹
皆さん、こんにちは!
今回は、「夜、なかなか眠れません。どうしたらよいですか?」という質問に対してお答えいたします。
睡眠は、健康で幸せな人生を生きるために大切なものです。しかし、「眠りたいのに眠れない」という悩みを持つ人がいます。
反対に「よく眠れる」ことは良いことですが、眠り過ぎてもよいわけではありません。
理想の睡眠時間は人によって異なります。
睡眠時間が6時間以下でも元気な人がいます。6時間から9時間の人もいます。さらには9時間以上でなければ元気になれない人もいます。
一番多いのは6時間から9時間であり、平均すれば7.5時間が最も理想的だといわれています。
そこで、「なかなか眠れない人」「寝つきの悪い人」に対する効果的な対策を五つ紹介します。
第1は、就寝の3時間前までに食事を済ませることです。
食べ物が寝る直前に体に入ってしまうと、内臓が消化しようと働くことで深部の体温が上がり、眠気を遠ざけてしまいます。早めの夕食を心がけましょう。
第2は、ぬるま湯にゆっくり浸かることです。
眠気は深部体温が下がり始めたときに高まります。入浴は血行を促進させ、体の中心部から体温を上げ、体の末端から放熱を促し、眠りに入りやすい状態をつくるのに役立ちます。
ですから、シャワーよりも入浴が効果的です。38~40℃ぐらいのぬるめのお風呂に20分程、就寝の1時間~1時間半前に入ることをお勧めします。
この温度では寒い、より熱いお湯に入りたい場合は、就寝の2時間以上前に入ることが大切です。
第3は、体が温まる飲み物を飲むことです。
コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれるカフェインは覚醒作用があり、寝つきを悪くしますので、夕方以降の飲み物は、ホットミルクやハーブティーなど、カフェインを含まないものを飲むことをお勧めします。
第4は、寝る前に液晶画面を見ないことです。
スマホなどの画面から発せられるブルーライトは、睡眠ホルモンの分泌を抑制させ、スムーズな入眠を妨げてしまいます。
テレビやパソコンの画面からもブルーライトが発せられていますから、この三つの機器の使用は遅くとも就寝30分前までにするようにしましょう。
第5は、腹式呼吸をすることです。
頑張って起きることは可能ですが、「頑張って眠ること」はできません。
「眠ろう!」と焦るほど、頭はさえてしまいます。「眠らなければ」と考えると緊張が高まり、ますます眠れなくなります。
眠れない人は心身共に緊張している可能性があります。
交感神経が優位な興奮状態から、副交感神経が優位なリラックスした状態への変化が必要です。そのためには、深い呼吸の腹式呼吸が有効です。
仰向けのリラックスの姿勢で、まず口から大きく息を吐きます。このとき、おなかがへこむのを意識します。
ゆっくりと息を吐ききったら、次に鼻から息を吸います。このとき、おなかが膨らむのを感じてください。
そして、吸うときの倍くらいの時間をかけて、またゆっくり息を吐きます。
口から息を吐くのと同時に、嫌なことや頭に浮かぶことを全て吐き出し、頭を空っぽにするつもりで深い呼吸を繰り返します。
このような五つの対策を心がけて、心地よい眠りを実現させましょう。