2022.12.05 12:00
コラム・週刊Blessed Life 244
劇的な逆転勝利で日本が決勝トーナメントへ!
新海 一朗
ドイツ戦での勝利に続き、またもや、優勝候補のスペインに対して劇的な逆転勝利をつかんだ日本は、ワールドカップのグループEにおける1位通過を果たし、歴史的な快挙を遂げました。
まずはおめでとうと、祝賀の言葉を述べたいと思います。
試合展開は、早くも前半、12分ごろにスペインのアルバロ・モラタのゴールで、スペインが先制する形となりました。試合は後半戦に入り、ここで日本の奇跡的な逆転劇が待っていました。
後半戦に入り、およそ3分を経過した時、堂安律(どうあん・りつ)が決めて同点に追い付きます。
今回のワールドカップで神懸かっているのは、まさにこの堂安です。この同点で一気に日本は勢いづいて、直後に、田中碧(たなか・あお)が押し込んで逆転します。
後半に入ってから間もないこの短時間の中で繰り広げられた逆転は、まさに、スペインにとっては悪夢のような痛恨事であり、日本にとっては天の恵みのようなシナリオでした。残りの時間を守り切った日本は2対1で勝利をつかみ取りました。
強豪のドイツとスペインを含むグループEに入り、2位以内であれば、決勝トーナメントへ進む戦いの困難さというものは、誰でも容易に分かります。しかしワールドカップの幕が落とされて、グループ戦が始まり、終わってみると、日本はその強敵のドイツとスペインを下し、グループの1位通過を果たしました。
ワールドカップは、えりすぐりの代表選手が集うサッカーのチャンピオンを決める国際大会です。その興奮はオリンピックにも匹敵するほどであり、世界を熱狂させます。
グループAからグループHまで、8グループを編成し、各グループが4カ国ですから、合計32カ国のチームがしのぎを削る大会です。
決勝トーナメントに進む段階で、思わぬハプニングが起きることもしばしばです。
ドイツとスペインは、3試合の結果において、1勝1敗1分けという同じ結果ですが、スペインが9得点3失点、ドイツが6得点5失点ですから、この得失点の差によって、スペインが2位、ドイツが3位となり、ドイツは決勝トーナメントを逃したことになります。
スペイン戦で逆転ゴールを決めた田中碧は、現在、ドイツのフォルトゥナ・デュッセルドルフに所属している選手で、ドイツ戦で逆転ゴールを決めた浅野拓磨と同じように、海外を舞台に活躍している選手です。海外組の選手の活躍が非常に目立つのも今回の日本チームの大きな特徴になっています。
決勝トーナメントで日本が対決するのは、グループFで2位通過を果たしたクロアチアです。グループでのクロアチアの内訳は1勝2分けで2位でした。油断は大敵です。2018年のワールドカップでは、ファイナルの決勝戦まで勝ち進み、フランスとの決戦では4対2で敗れはしましたが、ワールドカップ2位はまさしく強豪の証明です。
決勝トーナメントの16カ国入りを果たしたことはもちろん立派ですが、ここからのトーナメントこそ一戦も落とせない緊迫した戦いになります。
8強に残る、そして4強までいけば大進軍を果たしたと言うべきであり、決勝まで進めば、サッカー史上に残る大事件となります。
そのことを祈ります!