2022.11.23 17:00
スマホで立ち読み Vol.13
『幸福な人生には原則があった』14
入山 聖基・著
『幸福な人生には原則があった』の一部を「立ち読み」でご覧いただけます! 毎週水曜日にお届けします。
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第2講座 創造原理と人生の目的
人間の構造と霊界
聖書には、人間の創造について次のように書かれています。
「主なる神は土のちりで人を造り、命の息をその鼻に吹き入れられた。そこで人は生きた者となった」(創世記2章7節)
これは、人間が目に見える肉身と、目に見えない「霊人体」の二重構造になっていることを示唆しているのです。地上の生涯を終えれば、肉身は土にかえりますが、霊人体は、そのまま生き続けます。ですから、一度生まれた人間は決して消えてなくなることはありません。人間は永生するのです。
肉身は「肉心」を持っています。肉心は肉身を維持し、繁殖させるために、衣食住・性の欲求を持っています。一方、霊人体は「生心」という心を持っていて、「真善美愛」の価値を追求します。
人はみな、良いものを食べ、良い服を着て、良い家に住むことを願います。それも幸福の条件でしょうが、人間はその欲求が満たされただけでは満足しません。むしろ、それらを犠牲にしてでも真理を探究し、愛と美を求め、善に生きたいと思うのです。そうしてこそ自分の価値を感じることができるからです。
このような人間の構造を見れば、人間の生きる目的がわかります。
人間の本体、本性は肉身ではなく霊人体です。その霊人体が求めるのが真善美愛の価値ですから、そこに人生の目標の焦点を合わせて生きてこそ、悔いのない人生を送ることができます。そこに照準を合わせた生き方をしていかなければ、人生の方向性を間違えてしまいます。霊人体が求めるものは究極的には愛なのです。それゆえに人間は、愛なくしては生きられないのです。
では、何のために肉身があるのでしょうか? 肉身生活の目的は肉欲を満たすことではなく、肉身を用いて愛を実践し、実感して体恤(たいじゅつ)するところにあります。肉身は空気を吸い、ご飯を食べて成長しますが、霊人体は愛を呼吸し、愛を食べて成長するのです。
霊人体の存在は、「霊界」が実在することを教えています。永遠の世界で生きる霊人体があるので、人間は「永遠に生きたい」という願望を持っているのです。
霊界は愛の世界です。人にとって最後に残るのは、愛の実績です。それを持って霊界に行くのです。
ですから、肉身の死が人生の終わりではありません。肉身の死は第2の誕生です。本来、人が愛を完成して死んだなら、それは祝うべきことのはずでした。愛する人との死別は悲しいことですが、死は永遠の別れではありません。いずれ、皆さんも霊界に行くでしょう。そうすれば会いたい人にはいつでも会えるのです。
地上で愛を完成した人間が行く霊界が「天上天国」です。神は永遠なる愛の世界を人間のために準備したのです。しかし、人間は堕落することで愛を完成できないまま人生を終えるようになったため、その心の基準に合わせてさまざまな霊界の様相や階層が現れるようになりました。愛の完成という人生の目的を見失い、人や自分を怨(うら)み、罵り、傷つけるなどした人々がつくった霊界が「地獄」なのです。
死んだら天国に行くのか地獄に行くのかと心配する人がいますが、死後どのようなところに行くかは、霊界に行ってから決められるのではなく、地上での生き方によって自らが決めるのです。それで、地上の生き方が大切なのです。
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次回は、「人間の行く道」をお届けします。お楽しみに!