FSコーチング講座 89
コーチングの素晴らしさが実感できた②

ファミリーサポートコーチング講座

　「ファミリーサポート（FS）コーチング講座」は、文字どおり、より良い家族関係や人間関係を実現するために読者の皆さまをサポートするコーチング講座です。
　毎週月曜日配信予定です。皆さまの家庭生活、信仰生活、社会生活にぜひお役立てください。

第89回 コーチングの素晴らしさが実感できた②

ナビゲーター：西森 響
監修：阿部 美樹（伝道教育局）

　今回は、牧会者コーチング講座に参加した50代男性の感想の後編をお届けします。

息子の気持ちに寄り添おう、承認しよう
　コーチングを通してクライアントが前向きな気持ちになってきました。息子さんとの関係でも悩みがあると言うので、関係性を改善できるポジションチェンジのコーチングを行いました。

　その息子さんには発達障害があって、支援学級に通っていました。強く育ってほしいという思いからつい手を出したり、蹴ったりしたこともあったようです。

　まず、お母さんから息子さんが目の前にいると思ってメッセージを伝えてもらいました。

　「どうしていいのか分からなくて、あんなこと、こんなことをしてしまって本当に申し訳ない。あなたには幸せになってほしい。母（私）より幸せになってほしい。他の子のことは気にせずに自分が生きたいように生きてほしい。いつも味方になりたいと思っている。生まれてきてくれてありがとう。愛情をもっと注いであげたかった」と、胸が詰まるように話されました。

　息子さんの位置に移って、息子さんになりきって息子さんの心を感じてみると、息子さんは、何の表情も変えずにただ聞いていて、受け入れたかどうかは分からないということでした。

　次に息子さんからのお母さんへのメッセージをイメージしてもらったところ、「お母さんは勝手だった。僕のしんどさは誰にも分からない」という言葉が返ってきました。

　お母さんはそのメッセージを受け止め、母と息子二人のやりとりを見つめる神様の立場で見たとき、「今まで母には余裕がなかったけど、ようやく息子の気持ちを理解しよう、寄り添おう、一切否定せずに聞いてひたすら承認しようとしていることが分かるよ」と神様のメッセージを受け取りました。

　その日から毎日寝る前に息子を承認できたかどうかをチェックするようになりました。

幸せに向かって
　ポジションチェンジで得たイメージを毎日繰り返していただきました。そしてしばらくたった日に、なりたい自分をイメージしていただき、そのゴールに向かっていくコーチングをしました。

　すると息子も一緒に幸せを実現できた家族、温かくて、心地よく、友人らがそのかたの家に来てみると、家族の幸せそうな姿を見て、皆、笑顔になっているというイメージを体験されました。

　そのようにして幸福になった自分から以前の苦しんでいた自分にメッセージを送っていただくと、「無理しなくていいよ、神様がいるから」という言葉が出てきました。

人の心が変わる奇跡
　今ではそのかたは、神に対する不信と死にたいぐらいつらい気持ちを抱えて幸福を全くイメージできなかった状態から、神が共にいることを信じ、家族で幸せになれることを確信して、子供にも寄り添いながら愛の成長をしていきたいという気持ちを持って頑張るようになりました。

　このように人の心が変わる奇跡のようなことを、コーチングを通じて体験でき、心からコーチングの素晴らしさを感じています。
　この神様コーチングという文化が教会全体に広がるように努力しています。

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　次回は、「コーチングにおける陽性と陰性」についてお伝えします。

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