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43とも倶楽部誕生物語 1
夫婦の絆を深める読書会

櫻井 晴信

 今話題のユニークな読書会、「43とも倶楽部」。本シリーズでは、「43とも倶楽部」がどのようにしてつくられてきたのか、その誕生の物語をお届けします。

 43とも倶楽部を通して、今もたくさんの体験談が生まれています。まずはそのうちの一つをご紹介します。

 「私の家庭は10数年前から家庭内別居状態でした。息子も就職して2、3年でひきこもりになってしまいました。
 そんな出口の見えない中で、私は毎週水曜日に行っている43とも倶楽部に参加し、いつも勇気をもらっていました。仲間と43ともをする中で、それぞれいろいろな状況があって、みんな努力しているのが分かり、私自身それが刺激になり、頑張らなければと思いました。
 まずはあいさつからと思い、『おはよう』『行ってらっしゃい』『お帰りなさい』を必ず言うことにしました。
 最近は、夫の名前を呼んであいさつをし、笑顔も忘れませんでした。
 すると、夫の帰りが早くなり、なんと7年間昼夜逆転の生活をしていた息子が、黙って面接に行き、先週から働き出したのです。本当に驚きました。
 これは全て毎週の43ともの仲間のおかげと感謝しています」(東京都在住、女性)

 3組に1組が離婚する現在、離婚に至らないまでも、家庭の内外で別居している夫婦はかなりいます。
 「亭主元気で外がいい」というテレビのコマーシャルが昔はやったのは、その証左でしょう。

 現在、日本の人口が減っている一番の原因は、結婚したいという若者が少なくなっていることです。
 結婚している女性は平均2人以上産んでいます。しかし、出生率が1.3人になっているのは、結婚しない女性が増えているからです。

 「結婚は人生の墓場」だとするならば、そこから幸せは生まれませんし、生まれた子供も幸せにはなれません。
 なぜ43とも倶楽部が夫婦の絆を深めるのか、その理由を次回からお話しします。(続く)