2022.09.09 17:00
心情開拓
心霊を育てる生活原則(68)
原理を生活化するために、李耀翰(イ・ヨハン)先生(1916~2019)が信仰のイロハを日本人の心情を分析しながら説かれた講話集、「心情開拓~心霊を育てる生活原則」を毎週金曜日配信(予定)でお届けします。
家庭連合の教会員の皆さまはもちろん、世代を超えて多くのかたに読んでいただきたい書籍です。
李耀翰・著
4 復帰歴史に見る生活原理
(1970年11月21日)
【ヤコブとモーセとイエス様の路程】
象徴、形象、実体
神は必ず、御自分の秘密を預言したのちに摂理されることが、アモス書第三章七節にあります。「自分の僕(しもべ)、預言者たちを通じて、秘密を必ず知らせてから行う」、この言葉により、ヤコブを中心としての神の秘密を、象徴的に全部発表したのです。象徴的に発表したヤコブ路程のとおり、モーセは形象的に、民族の代表として歩かなくてはならないのです。その次にイエス様においては、実体的に歩かなくてはならない路程になったのです。
サタンにまず、だれが勝たなくてはならないかというと、神様が勝たなくてはなりません。神様が勝たなければ神を中心とした人間たちが勝つことができないから、まず神がサタンを屈服しなければなりません。そうしないと、メシヤが勝利することができません。メシヤが勝たなくてはならないのは、子女たちを救うためです。こういう問題になります。創造主の責任、アダムの責任、子女たちの責任、こういう責任になっていくのです。
復帰路程を開拓したヤコブ路程が、全人類の歩く路程です。その路程を比較してみると、ヤコブの試練とか、パンとレンズ豆のあつものの問題、3日路程、12人と70人の家族、杖(つえ)で川を渡ること、40日間、母子協助、異邦に行ってだまされる、死体の問題。こういう主なものが「原理」にも紹介してありますが、モーセにも試練がありました。
試練は一つや二つではありません。荒野からエジプトへ帰る時、死ぬほど苦しめられ、死の立場で生き返った試練とか、マナとうずら、3日路程、12族長と70長老、杖で紅海を渡る、40日間断食、母子協助、エジプトからの出発、金の子牛、カナン、十災禍、死体。
そしてイエス様には、血と肉、3日間の墓中、12弟子と70門徒、鉄の杖、40日間断食、母子協助、エジプトに行ってくる、サタンと戦う、世界的カナンを目指す、十大奇跡、死体問題。
私たちも復帰しなくてはなりません。私たちも、試練を受けてサタンに勝利しなくてはなりません。私たちの血と肉を、み言(ことば)によっての心情と人格と見るのです。私たちの実体を復帰しなければならないから、血と肉、以前はマナとうずら、パンとレンズ豆のあつものとか、私たちも復帰しなければなりません。3数、3日間、私たちも基台をつくらなければなりません。12人、70人など、民族を代表とするのに必要な人数ですから、その数的基台の上に立たなければなりません。
私たちにおいて、鉄の杖というのは、「原理」です。40日間は私たちにはたくさんあります。内的40日、外的40日、結婚して40間とか、伝道40日間とか、私たちも相当40日間を復帰しなくてはなりません。また、母子関係をもたなければなりません。どこへ行っても、信仰の母を基台として動かなければならないのです。
私たちも、エジプト、サタン世界へ行って、人間と万物を復帰するために、サタンと戦って、屈服させなくてはなりません。十大奇跡のように、私たちも10回以上サタンに、世間に褒められ、神には栄光をささげなくてはなりません。10回とは、蘇生、長成を経て完成して、3回以上褒められたなら、1段階前進する数です。
3回は本当に数理的です。3人、あるいは心情的3回、1回恵まれたら3回は繁殖しなくてはならないとか、何か決意したら、頭でして、胸でして、腹の底まで決意が伸びていかなければならない、などです。頭だけで、「ワーッ! 素晴らしい」と、それで済むのでなく、胸から腹から血統を通じて骨髄まで、根っこが張るまで責任をもたなくてはなりません。
こういう実体復帰する内容を、ヤコブが象徴的、モーセが形象的、イエス様が実体として一人で歩いたのを、全人類は子女として、みな歩かなければならないのです。これを、ヤコブを通じて見せてたくれたのです。
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次回は、「ヤコブ路程を体得して神の苦労を感ずる」をお届けします。