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スマホで立ち読み Vol.17
『祝福家庭と神の血統』11

世界平和統一家庭連合家庭教育局/編

(光言社・刊『祝福家庭と神の血統』より)

 スマホで立ち読み第17弾、『祝福家庭と神の血統』を毎週火曜日(予定)にお届けします。

 本書は、祝福と神の血統の価値を図解付きで分かりやすく学ぶことができます。祝福準備、祝福教育を進めていく前に、一度読んでおきたい一冊です。

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第一章 神様の創造理想と結婚
五、本然の男女の愛と結婚の意義

 以上のようなアダムとエバの立場から見るとき、本来、男女の愛はどのようにして生じ、結ばれていくものなのでしょうか。

 人間にとって異性との出会いの出発点は、女性であれば父親であり、男性であれば母親です。ここにおいては、異性としての感覚を完全に超えています。女性はまず、理想的な父の愛を受け、真の娘として育ちながら、父を愛し、尊敬していきます。男性も、理想的な母の愛を受け、真の息子として育ちながら、母を愛し、尊敬していくのです。

 その次の段階として、女性であれば、理想的な兄の愛を受けた妹として、もしくは弟の愛を受けた姉として、兄弟を慕い、愛していくようになります。一方、男性であれば、理想的な姉の愛を受けた弟として、もしくは妹の愛を受けた兄として、姉妹を愛していくようになるのです。

 ですから、同年代の異性に対するときは、相手をこのような兄弟の延長体として、また姉妹の延長体として捉える必要があります。そして、まずは自分の最も尊敬する兄弟、あるいは最も尊敬する姉妹であるという関係をつくらなければならないのです。

 アダムの家庭を見ると、アダムとエバは共に同じ神様の息子と娘ですが、エバはアダムの妹の立場で出発しました。アダムはエバの兄の立場でした。しかし、彼らは成長して夫婦になったのです。同じように、夫婦間の関係は一つの血を分けた兄弟姉妹の次元で始まらなければならないのです。(天一国経典『平和経』第十篇7

 それゆえ、独身時代は異性に対して、兄弟姉妹を超えた感情、感覚を持ってはならないのです。最初から異性として愛し、愛されるのではなく、兄弟姉妹としての愛を育んだ上で、配偶者として決められた相手と、それ以上の愛を発展させていくのです。それが本来の男女の愛であり、夫婦愛です。

 したがって、一般的に考えるように、男女の愛は子女の愛、兄弟姉妹の愛と全く切り離されたものではなく、むしろそれを土台として築かれるものです。父母に対する子女の愛、兄弟姉妹に対する愛をしっかりと成長させた上で、さらに次元の高い異性の愛、男女の愛へと発展させていくようになっているのです。

 このような男女の愛に転換されていく時が、二十歳を前後した思春期です。思春期は、一生に二度とない愛の花が咲く時期であり、天地の調和の中で男女の美しさが最もよく現れる時期です。まさに人間が、神様の傑作品としてきらめく絶頂の期間なのです。この期間は最高に感情が誘発されるため、すべてのものに接して縁を結ぶことができます。人間として最高の時期であり、一生で一番貴いこの青春時代に、本来、相対を探していくようになっているのです。神様は、男女が華やかな青春を送る時期に、幸福の宮殿への門として、結婚という祝福を与えようとされたのです。

 ところで、愛は一人ではなすことができません。必ず相対的基盤を通してなされるものです。それゆえ、愛は自分から出てくるのではなく、対象から出てくるのです。相対が愛の主人なのですから、相対のために尽くさなければなりません。相対のために100パーセント以上投入するときに真の愛が出発するということを考えれば、相対のために尽くす程度に比例して、愛の次元が高くなるといえます。

 このような観点で、男女が結婚して夫婦となり、神様を中心とした真の愛で愛し合うようになるとき、神様の願われる夫婦愛を完成することができるのです。

 夫婦の心情圏とは、夫婦が生活を通してお互いを愛の主人の位置に立ててくれたことを感謝しながら、真の愛を与えたり受けたりする中で体恤(たいじゅつ)する真の血統的心情関係を意味します。
 夫は、自分の命を犠牲にしてでも妻のために生き、妻は、夫に対して神様に侍(はべ)る心情で侍って暮らすときに、夫婦は共に真の愛を体恤するようになるのです。この真の愛の体恤の上で、初めて夫婦の完成も可能になるのです。(天一国経典『平和経』第一篇15

 それでは、この夫婦愛の終着点はどこでしょうか。究極的に一体化できるのは、愛の器官、すなわち生殖器官によってです。肉体の細胞の一つひとつを一体化させ、さらには霊人体までも100パーセント、一つにさせ得るものが愛の器官です。この愛の器官こそが、夫婦が愛を中心として霊肉共に完全に共鳴し、一体化するための通路となるのです。

 人間には様々な器官があり、どれ一つとして重要でないものはありませんが、その中でも最も重要な器官が、生殖器官です。なぜなら、他の器官は個体を維持、成長させるために必要なものですが、生殖器官は夫婦を霊肉共に一体化させるということに加えて、次代の生命を創造する器官、自分の血統を次代に継承させる器官でもあるからです。まさに、神様の創造目的実現に不可欠な器官であり、神様が創造されたものの中で、最も神聖なものだといえます。それゆえ、これを汚したり、誤用、乱用したりすることは、神様の創造理想を破壊する行為となるのです。

 人間は、男性も女性も独りでは片方の人間にすぎません。神様の創造がそのようになっています。それで神様は、愛の器官である生殖器の主人を、お互いに取り替えておいたのです。妻の生殖器の主人は夫であり、夫の生殖器の主人は妻だというのです。したがって、お互いにために生きる真の愛を中心として一つになってこそ、相対の主人の位置に立つことができるのです。言い換えれば、人間は、誰彼を問わず、結婚を通して主人の位置を確保するときに、片方の人間ではない、完全な人間になるのです。(天一国経典『天聖経』第十三篇 第二章 第一節16

 人間の生殖器は、限りなく神聖な所です。生命の種を植える生命の王宮であり、愛の花を咲かせる愛の王宮であり、血統の実を結ぶ血統の王宮です。この絶対生殖器を中心として、絶対血統、絶対愛、絶対生命が創出されます。絶対和合、絶対統一、絶対解放、絶対安息が展開するのです。(天一国経典『天聖経』第十三篇 第二章 第一節17

 愛で完全に一つになった夫婦は、霊界では夫の中に妻が、あるいは妻の中に夫が完全に入ってしまいます。さらには、神様の完全な対象となって、神様と一つになるのです。それくらい一つになり得るのが、夫婦です。

 霊界に行って、ある女性の中をのぞいてみると、笑っている顔の男性がいます。それで、「男性の顔が見えますが、それは誰ですか」と尋ねれば、「夫です」と言うのです。一つになっているので、二つに分けられません。死んでも、永遠に共に生きていくのです。そのように愛し合った男性は、女性の胸の中で一つになっています。また男性の中には愛する妻がいます。それが幸福です。結局、これは神様に帰るということです。
 二性性相の実体圏は、真の愛によって神様の相対として立ち、神様のところに帰るのです。正分合です。一つだった性相と形状が分かれたあと、実体としてまた出会う、それが男性と女性の祝福です。ここに神様も来て一つになり、男性と女性も一つになって、ここですべて統一されるのです。(天一国経典『天聖経』第五篇 第二章 第二節

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 このような愛の境地を可能にするのが結婚です。ですから、結婚はまさに愛の完成を意味します。親に対する子女の愛や、兄弟姉妹の愛は、まだ成長途上の愛です。その愛が、より成熟した愛として結実するのが夫婦愛なのです。

 子女の愛、兄弟姉妹の愛を正しく築いた上で、結婚をして夫婦となることによって、夫婦の愛に神様の愛が現れます。ですから結婚は、男女がより高い次元の神様の愛の圏内にジャンプするためにあるということができるのです。

 この結婚によってのみ、神様の愛を相続することができます。同時に、神様の創造権と主管権が賦与され、宇宙の価値と対等の作用圏をつくるようになるのです。このように、神様の全権を相続するのが結婚ですから、まさしく結婚は、神様からの最高の祝福であるといえるのです。

《第一章のポイント》

●神様は愛の理想を成就するため、そして、実体世界と関係を結んで主管するために、人間を創造された。また、神様に賛美を捧げる天使の中心的存在としてルーシェルを創造し、人間始祖アダムとエバの成長を見守るようにされた。

●人間は、横的関係を通して愛の理想を広く展開できるように、男女のペアとして創造された。男性と女性は、お互いに相手のために存在しており、夫婦として一つになることで、神様の完全な似姿になる。

●アダムとエバは成長しながら、子女の愛、兄弟姉妹の愛を育み、やがてそれらの愛を基礎として、夫婦の愛を育むようになっていた。アダムとエバが神様の公認を受けて結婚するとき、神様の愛が地上に顕現するようになっていた。

●縦的父母である神様と一つになったアダムとエバ(人間始祖)を、真の父母と呼ぶ。彼らは全人類に神様の愛と生命と血統を相続させていく、横的父母の立場に立つ。そのアダムとエバが子女を生むことで、神様の愛が生命として結実し、代を経ながら、地上に広がるようになる。この愛と生命の回路が、血統である。こうして、被造世界全体が神様の愛と主管を受けるようになり、創造理想が成就されるようになっていた。

●夫婦の愛がたどり着く終着点が、愛の器官、生殖器である。これは神様が創造されたものの中で、最も神聖なものであるため、誤用、乱用することは許されない。

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 「スマホで立ち読み」での連載は、今回が最終回となります。ご愛読ありがとうございます。続きは、ぜひ書籍でご覧ください。

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