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【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!

第101回 自閉症の子供とどのように接したらよいですか?

ナビゲーター:阿部美樹

(動画版『ほぼ5分でわかる人生相談Q&A』より)

 皆さん、こんにちは!

 今回は、「自閉症の子供とどのように接したらよいですか?」という質問にお答えいたします。

 自閉症は、「自閉症スペクトラム障害」や「自閉スペクトラム症」とも呼ばれている先天的な発達障害の一つです。

 その特徴として、①社会性と対人関係の障害、②コミュニケーションや言葉の発達の遅れ、③行動や興味の偏り、の三つがあります。

 自閉症の原因には、さまざまな説がありますが、生まれつきの脳機能障害であると考えられ、親のしつけや愛情不足などという育て方が原因ではありません。

 子供に自閉症の傾向がある場合、早期から療育を行うことで、いじめ、不登校、気分が落ち込む抑うつ状態などの二次的な問題を予防することができます。
 自閉症がある子供によく見られる行動としては、次のようなものがあります。

・人との関わりに関心がない
・言葉が遅れている
・独特な言い回しをする
・いつも同じ遊びをする
・同じやり方や状態にこだわる
・痛みや音、におい、光などの感覚に無関心、または過度に反応する

 などです。

 自閉症の子供と接する時に心がけるべきことは何でしょうか。
 四つ紹介します。

 第1は、簡単な言葉で統一した言葉がけをすることです。

 「ちゃんと座って」「そこに置いて」などの曖昧な表現を使うと子供は混乱しやすくなります。簡単な言葉でゆっくりと話すように心がけましょう。

 「前を向いて座ろう」「机の上に置いて」など、短い言葉で具体的に伝えましょう。
 また、繰り返し同じことを伝えたいときには、伝え方を統一しましょう。

 第2は、落ち着ける環境を用意することです。

 苦手な音が聞こえる場所や、見えるものがたくさんある場所では、絶えず刺激を受けてしまいます。

 静かなスペースを用意したり、壁や机の上をスッキリさせたり、物が置かれている場所にはカーテンを付けたりするなどして、気が散らないようにしましょう。

 第3は、興味の幅が広がるような工夫をすることです。

 同じ遊びをしているときに、無理に別の遊びをさせる必要はありません。いつもの遊びをしてから、他の遊びにも誘ってみましょう。

 例えば、いつもミニカーを1列に並べて遊ぶ場合には、車の絵本を一緒に見せたり、駐車場に見立てた箱を用意し、そこまで車を動かす遊びをしたりするなど、今興味のあるものから少しずつ、興味の幅を広げていきましょう。

 第4は、スケジュールや手順を視覚的に伝えることです。

 変化に不安を感じやすい場合は、今後の見通しや自分のやることを目に見えると安心します。

 「きょうはプールの後、公園に行くよ」などの音声よりも、文字や絵の方が理解しやすいため、活動や手順は、文字や絵、写真を使って流れを一覧にして見せてあげると安心させることができます。

 また、いつ始まるか、いつ終わるかを感じ取ることが苦手な子供もいます。
 その際にも目に見える方法で始まりと終わりを伝えましょう。

 例えば、歯をみがき終わる時間を、砂時計を使って知らせます。
 このようなことを意識しながら接してください。自閉症のお子さんを持つ父母は人一倍の気遣いとご苦労がありますが、子供の貴い個性が輝くことを信じて接していきましょう。

 皆さんからの質問をお待ちしています。
 「人生相談QA」で、ほぼ5分でお答えいたします。
 また、お会いしましょう!

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