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心情開拓
心霊を育てる生活原則(65)

 原理を生活化するために、李耀翰(イ・ヨハン)先生(1916~2019)が信仰のイロハを日本人の心情を分析しながら説かれた講話集、「心情開拓~心霊を育てる生活原則」を毎週金曜日配信(予定)でお届けします。
 家庭連合の教会員の皆さまはもちろん、世代を超えて多くのかたに読んでいただきたい書籍です。

李耀翰・著

(光言社・刊『心情開拓~心霊を育てる生活原則』200549日第3版発行〉より)

4 復帰歴史に見る生活原理
(1970年1121日)

▲李耀翰先生

【アブラハムの家庭】
妻を奪われた理由

 なぜ自分の妻を奪われた一晩があったかということです。それには理由があるのです。この祭物に、それ以上の祝福基台、全人類の祝福基台をつくらなければならないアブラハムだったのです。その妻を失った当時の信仰基台に、この象徴献祭を中心としてその基台をつくろうとした神の目的があったのです。それを準備していたのです。そういうことは、モーセの路程にもあります。

 自分の妻を奪われた時は、神にしっかりつかまって勝利したなら、人の妻においても、それと同じかそれ以上でないとうそです。そうでなければ、神の立場の愛ではないのです。自分の妻だから、夜通し祈った。しかし、人の妻でも、人のものでも、神の愛ならば、真の愛ならば、自分の血統的なものを超越するのが本当です。だから大先生は、「信仰の人を愛さないで結婚しても、自分の子を愛する資格がない」と、いつもおっしゃるのです。

 これを再創造しなければならないのです。アブラハムが献祭の時、眠ったといいますが、自分の妻を失った夜、眠ったでしょうか。自分一人でポカーと眠っていたかというのです。そこに問題、そこに差があったから、信仰基台が崩れたのです。

 どこが崩れたかというと、妻を失った時の信仰基台が崩れたので、もう一遍やり直すのです。だから二回妻を失ったのです。もう一遍する時は、本当の神のみ旨を中心として失ったのです。蕩減(とうげん)を二回しました。神の立場と自分の血統的因縁をもって蕩減したことが、確かに発見されたので、400年という相当な期間、後孫たちが苦労しなければならなかったのです。

 400年を失ったのです。今までのアダムの家庭からの全部、一代に横的に全部蕩減復帰しようとしたところ、全部失敗したことになってしまったのです。

 その次は、イサク献祭の問題です。失敗した本人なのに、なおアブラハムが神のみ前に出られる理由は、三代目であり、神の摂理をなすべき圏内に入っているから、条件があったから、その家庭で摂理を続けることができるのです。

 実体献祭は、今までの信仰基台(蘇生、長成)全部を蕩減復帰するのです。三代目は、縦的にできなかった条件すべてを、横的に一時に蕩減復帰する立場です。これは歴史的な立場ですから、祭物の中に、アダムの家庭からノアの家庭を含めて三代目の自分、アダムの立場、すべてを含めて蕩減復帰するという意味があります。そういう立場、そういう信仰人物ですから、重なった歴史的なものを全部自分が責任をもちながら、もっと激しい試練があったのです。耐えきれない試練があったのです。今までの縦的な信仰人物より以上の深い内容をもって蕩減したのです。

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 次回は、「【ヤコブとモーセとイエス様の路程】信仰路程を明らかにしたヤコブ路程」をお届けします。


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