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幸せを引き寄せる 14
お掃除

 もう一度皆さまにぜひ読んでいただきたい、編集部イチオシ!なコンテンツをご紹介。
 「幸せを引き寄せる〜『愛天愛人愛国』家庭生活講座」を毎週土曜日配信(予定)でお届けします。
 なお、この記事に記載されている「自叙伝『平和を愛する世界人として』」のページ数は創芸社出版のものです。

浅川 勇男・著

(光言社・刊『幸せを引き寄せる〜「愛天愛人愛国」家庭生活講座』より)

第三章 国を愛する

お掃除

 私たちは、多くの物質に支えられて生活しています。特に、お世話になっているのが、「お家」です。家屋です。家は、なんといっても、床で成り立っています。

 いつでも水平を保っています。床が斜めにでもなったら、家は傾いてしまいます。暴風雨になっても、住人が安心して休めるのは、なぜでしょうか。屋根、そして、壁、窓ガラスが、風を防ぎ、雨に濡れてくれるからです。

 もし、屋根や壁が歪(ゆが)んだら、どうなるでしょうか。たちまち崩れてしまいます。壁や柱は、家が建ってから毎日、垂直に立ち続けています。私たちは、「お家」の世話になって生活させていただいているのです。

 文鮮明先生は、万物を愛するがゆえに、万物の声が聞こえるようです。ある村に行かれたときのことが自叙伝に書かれています。

 「私はその村にどんな心性を持った人が住んでいるか、会ってみなくても知ることができます。村の野原に出て一晩過ごし、田畑で育つ穀物の言葉に耳を傾ければ、おのずと分かるようになります。穀物が嘆息するのか喜ぶのかを見れば、村人の人となりを知ることができるのです」(自叙伝、51ページ)

 穀物に心があり、何かを語っているとすれば、私たちの「お家」にも心があって何かを語っているに違いありません。

 家を愛する実践が、掃除であり、整理整頓なのです。いつも主人から足で踏まれている床や畳は、特に愛さなければなりません。

 自分は、毎日、お風呂に入っているのに、床は一年に一回しか掃除をしなければ、床は、こう言うに違いありません。

 「ふん、なにさ、偉そうに。私を踏んづけて生活しているのに、自分は毎日体を洗ってきれいにしている。私の体を拭くのが、一年に一度というのは、どういうことなの。不愉快だわ。今に見てらっしゃい。ひどい目に遭わせてやるから……」

 床を不愉快にさせて、怨みを買っていると、軽い地震でも、真っ先に倒れるかもしれません。

 でも、三日に一度しか風呂に入らない住人が、床畳を毎日掃除してあげたらどうでしょう。きっと、床は愉快な気持ちになって、ご主人を一生懸命支えるようになるでしょう。町内の床同士で噂(うわさ)になっているかもしれません。

 「あたしの『お家』のご主人様は、とっても愛があって優しいよ。毎日、心を込めて掃除してくれるんだよ……」
 「へー、そうなんだー。うらやましいなぁ」「友達の電化製品さんに連絡してみようかな」などと、情報交換し合い、噂を聞きつけた万物が寄ってくるのです。

 お掃除をして、物が集まってきたという主婦がいます。

 「お掃除は日頃、十分できていませんでしたので、決心して整理整頓を心掛け、それを進めることで、次第に部屋がすっきりするようになりました。すると、不思議なことに、いろいろと物が集まるようになりました。電化製品をもらったり、夫の仕事の関係から新品のトイレ洗浄機をもらったりしました。物を愛すれば財運が来るというのは、そのとおりだと思いました。
 そして、何より自分の心が整理されました。以前よりも気持ちの上がり下がりが少なくなり、心の落ち着きを感じることができるようになって、本当に感謝です」(大阪在住、42歳、主婦)

 ところで、「お家」を掃除することは、万物たちを愛するためだけでなく、神様をお迎えする神聖な行為でもあるのです。日本には多くの神社があり、祭神は異なりますが、共通しているのは、「おきよめ」されていることです。神様をお迎えするには、「お家」を、おきよめしなければなりません。

 また、幸運を引き寄せる善霊たちも、きれいな家を好むそうです。神様やご先祖様に、様々なお願い事をするのであれば、家を掃除しておかなければなりません。文鮮明先生はこう言われています。

 「神様に侍っていれば、むやみに暮らすことはできません。どこかに行って座るときも、必ず掃除をして座ります。このような生活を、今まで変わらずにしてきました」(『愛天愛人愛国』126ページ)

 そして、何よりも、掃除をするのは人を愛するためでもあります。

 奥さんが愛するご主人のために、「仕事の疲れが溶けてなくなりますように」と祈りながら、床を掃除すれば、愛の光で床が輝くのです。「お家」は、奥さんの愛が満ちた愛の園になるのです。

 文鮮明先生は掃除の貴さについて語られています。

 「人のために生きようとするので、朝早く起きて掃除をし、汚れている所をきれいにしてから、その日の仕事を始めるのです」(『愛天愛人愛国』125ページ)

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 次回は、「節約」をお届けします。