2018.06.06 17:00
自叙伝書写 感動体験集
第18回 書写でいじめがなくなった
私が初めて書写に出合ったのは、2013年の春、小学校の6年生になった頃でした。
ある日、自宅でお母さんが浅川勇男先生のDVDを見ていました。浅川先生が書写の説明や証しをしていて、私はお母さんと一緒にいろんな証しを見ているうちに、「なんだかすごいことが起こりそうだな」と思ってきました。
突然、私が大きな声で「私、これ、やる!」と叫んだので、お母さんはびっくりしました。 子供用の書写用紙がなかったので、初めはノートに書写をして、後日大人用の書写に挑戦しました。
学校から帰ったら、まず書写をやることに決めて、毎日実践していました。書写の見本がものすごく上手で「こんな字が書けたらいいな」といつも思っていました。
そんな中、私の通う小学校が統合され、児童数500人の大きな学校に行くことになりました。大人数の学校では、乱暴な男の子たちがいたりしますし、知らない子ばかりなのでとても不安でした。
クラスではA子ちゃんがいじめられていました。A子ちゃんと遊ぶ子はいなくて、周りのクラスメートは、「A子ちゃんが触った物は汚い」と言っていました。
私と同じ学校だった友達までもがいじめに加わっていて、ショックでした。乱暴したり、物を隠したりするいじめではありませんでした。言葉のいじめでした。
私は、目の前のいじめを止めることができなくて、悩んでいました。
ある時、先生がA子ちゃんのことで私に相談してきたのですが、先生と話していて私は思わず泣いていました。A子ちゃんは1年生の時からずっといじめを受けてきたことを先生が教えてくれたからです。
書写を実践して3カ月後、「そうだ! A子ちゃんと交換ノートをやろう! これなら、なんでも書けるし、お友達になれる!」と、すごいアイデアがひらめきました。
普通の大学ノートを使って、何でもないように机の上に置いたりしました。交換ノートは、クイズを出し合ったり、ちょっと知的な話題を書いたりして、とても充実して楽しかったです。
交換ノートを始めて3カ月たった頃、突然先生が、クラスの男子と女子を分けて、A子ちゃんのいじめについて話し合いをさせました。先生が女子の部屋に来て、みんな本音でぶつかり合いました。私はただ涙が止まらなくて何も言えませんでした。でも、この時から、みんなの気持ちが変わり、クラスの雰囲気もとても良くなり、クラスからいじめがなくなりました。
卒業式の時、A子ちゃんのお母さんが来て、たくさんお礼を言っていました。A子ちゃんが家に帰ると、いつもうれしそうに私の話をしていたみたいで、A子ちゃんのお母さんは、それが何よりうれしかったようです。
A子ちゃんとは中学が別だったので、卒業してからは会っていませんが、小学校生活の大切な思い出になりました。クラスのみんながいじめをしなくなったことが、一番うれしかったです。
振り返ってみると、この1年間は、統合された学校に通っていろんなことが大変でしたが、書写をやっていたのでクラスのいじめがなくなり、すごく良かったです。
私が一番必要な時に、書写をやりたい気持ちにさせた神様はすごいなと思いました。