ファミリーサポートコーチング講座

 「ファミリーサポート(FS)コーチング講座」は、文字どおり、より良い家族関係や人間関係を実現するために読者の皆さまをサポートするコーチング講座です。
 毎週月曜日配信予定です。皆さまの家庭生活、信仰生活、社会生活にぜひお役立てください。

第74回「自己効力感」について

ナビゲーター:西森 響
監修:阿部 美樹(伝道教育局)

 今回は、「自己効力感(セルフ・エフィカシー)」についてお伝えします。

【自己効力感とは】
 「セルフ・エフィカシー」は、カナダの心理学者アルバート・バンデューラによって提唱された心理学用語で、日本語では主に「自己効力感」と表現されます。
 「ある状況において目標を達成する能力」に対する自己評価を指します。

 簡単に言うと「自分ならできるはず」という気持ちで、根拠は要りません。
 何かが「できる」というと、仕事ができるとか、運動ができるとか、語学ができるという能力を思い浮かべますが、自己効力感はその他に人間関係に対する面も含みます。
 「仲良くなれるはず」「人間関係はなんとかなる」という気持ちの人は、人とのトラブルが少ないといわれます。

【自己肯定感と自己効力感の違い】
 自己肯定感という言葉はよく耳にしますが、自己効力感と自己肯定感はどう違うのでしょうか。

 簡単に言うと、自己効力感は「できる自分を信じられる力」であり、自己肯定感は「できてもできなくても、ありのままの自分を受け入れられる力」です。

 自己効力感は「自分自身の能力に対する自己評価」であり、自己肯定感は「自分自身の存在に対する自己評価」と見ることもできます。
 私たちが成長するためには両方の力が大切です。

【自己効力感を高めるには…】
 常に「どうせ私なんて」という自己評価をする人と、「私はもっとやれる」と自己評価する人では、結果に大きな差が出てくるといわれています。

 自己効力感の低い人は自分で自分のできる枠を狭くしてしまい、例えば周囲の人が「あなたならできるよ!」と言っても、「○○だからできない」「△△だから難しい」と、できない理由を探してしまい、結果的に「できない自分」をつくり上げてしまいます。

 自己効力感の高い人は「できるか分からないけれど、やってみよう」と取り組み、うまくいかないことがあっても「~したら、うまくいくかもしれない」と新たなアプローチでチャレンジしていくことができます。
 そのようにして、自分にとって価値あるものを自分の基準で選び、なりたい自分に向かって行動し、なりたい姿に近づいていくことができます。

 自己効力感を高めるには、根拠がなくてもよいので自信を持ち、できる自分をイメージするのがよいとされています。
 FSコーチングによっても自己肯定感、自己効力感を高めることができますが、日常生活ではまず小さいことでもよいので「自分を褒めること」「自分ができることを確認していくこと」を積み重ねていくことも大切です。毎日行ってみるのもよいかもしれませんね。

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 次回は、FSコーチングのセッションを受けた60代女性の感想をお届けします。

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