2022.06.10 22:00
【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!
第91回 認知症にならないために気を付けるべき点を教えてください(2)
ナビゲーター:阿部美樹
皆さん、こんにちは!
今回は、前回と同様に、「認知症にならないために気を付けるべき点を教えてください」という質問に対してお答えいたします。
前回は認知症の基礎知識である概要の紹介でしたが、今回は、認知症にならないための具体的な対策について紹介します。
まず、認知症になりやすい人には、二つの口癖があるといいます。
第1の口癖は、「もう年だから…」という言葉です。
「年だから」という言葉を使うと、「変化していこう」「やってみよう」という考えには、なかなかなりません。
「年だから」というのはただの言い訳であったりもします。
年を取っても、何事にも挑戦し向上心をもって行動する人もいます。変えようと思えば、変えることができます。
第2の口癖は、「そうは言っても…」「でも…」という否定形の言葉です。
そのような言葉の後には、「そうは言っても止められない」「でも、それは無理です」など、否定的な表現が続くことでしょう。
まさにネガティブに考えがちな人は、心身にストレスがかかりやすい傾向があります。
ストレスを感じると、「コルチゾール」というホルモンが出て、脳の神経細胞にダメージを与えるようになるといいます。
ネガティブに考えがちな人は、肯定的な言葉をよく使うように意識しましょう。
また、「よく笑うこと」も効果的です。笑うと脳の血流が活性化し、心身をリラックスさせるアルファー波が増えて血圧や血糖値が下がります。
意図的に口角を上げる作り笑いでも、同じ効果があるので、笑顔でいること、笑いを心掛けることを意識しましょう。
また、一般社団法人認知症協会の医学博士が「認知症にならないための6つの生活習慣」について語られていますので紹介します。
第1は、パンよりも野菜中心に朝食を取ることです。パンの原料の小麦は認知症を引き寄せてしまう食材だといわれます。
小麦は腸にダメージを与え、腸に穴を開けてしまい、その穴から病原体が入って炎症を起こすこともあります。
また、パンであれば、そこにジャムを付けたり、ジュースを飲んだりもするので血糖値が上がります。この血糖値の急上昇は認知症のリスクを2倍に上げてしまいます。
パンやご飯よりも野菜を多く食べることを心掛けるのが良いでしょう。
第2は、歯の手入れをすることです。
歯周病になると認知症悪化に直接影響を与えます。
毎回の食事後の歯磨き、糸ようじやデンタルフロスでの手入れを心掛けてみてください。
第3は、食べ過ぎず、空腹の時間をつくることです。
理想的な食事は、1日2食にして小腹が空いたらプラスアルファで0.5食です。
夕食から寝るまでは3時間以上空けて、夕食から次の日の朝食までは、12時間以上空けます。
12時間以上の絶食時間があることで、認知機能を助ける「ケトン体」がつくられることや、不必要なタンパク質を壊して「脳の掃除」をしてくれることなどの効果があるといいます。
第4は、浴室・台所のカビを取り除くことです。
汚れた所で生活すると、カビを吸い込みます。カビは体の中に広がり、そこから毒素を出します。それが全身を巡り、脳に入ってアルツハイマー病を発症したケースもあります。
身の回りの掃除や洗濯を心掛けて清潔に保ちましょう。
第5は、適切な睡眠を確保することです。
6時間未満の睡眠ではアルツハイマー病のリスクを上げてしまい、逆に9時間以上の睡眠でもリスクが上がります。7~8時間は睡眠時間を確保することです。
寝る前にテレビやスマホを見て夜更かししないようにしましょう。
第6は、イライラせず心にゆとりを持つことです。
ストレスホルモンである「コルチゾール」は記憶をつかさどる海馬を攻撃して記憶力を低下させてしまいます。
優しい心、許しの心などを心掛けて心にゆとりを持てるようにしましょう。
これらの六つの生活習慣を心掛けて、心身共の健康を目指しましょう。
2回目の今回は、認知症にならないための具体的な対策について紹介いたしました。
皆さんからの質問をお待ちしています。
「人生相談Q&A」で、ほぼ5分でお答えいたします。
また、お会いしましょう!