「幸せな結婚」を考える 17

4章 愛の成長(前編)
子女の愛(2)

ナビゲーター:長岡 高史

 子供はただ愛されるだけのエゴイストなのでしょうか。そうではありません。子供も親に愛をしっかり返しているのです。

 赤ちゃんは生まれた直後、「おぎゃあー」と泣きます。「私は元気に生まれてきたよ」と親に伝え安心させます。おなかがすいて泣くのも、「私は元気だよ、しっかりおなかもすいているよ。心配しないで」と親に伝えているのです。

写真はイメージです

 親は子供が笑顔になると、全ての疲れが吹っ飛びます。疲れて仕事で帰ってきても「パパ、お帰りなさいー」とひざに抱きついてくる子供を見ると、「自分はこんなにも必要とされているんだ」と心の底から力が湧いてきます。子供もまた、無条件に親を愛してくれるのです。そして親はよりいっそう大きな愛でわが子を愛したくなるのです。

 このように無条件に愛され続けることで、子供は愛を感じ、愛とは何か、どうしたら愛が喜びに変わるのか、その原型を、知らず知らずのうちに学んでいくのです。