孝情を育む 29
女の子を育てるポイント

家庭教育部長 蝶野知徳

 『ムーンワールド』で連載中の蝶野知徳・家庭教育部長による子育てについてのエッセーを、Blessed Lifeでもお届けします!
 孝情を育む子女教育を考える上で、どんな思いで向き合えばいいのかを端的に分かりやすく解説します。

共感することで感性が豊かになる
 女の子は男の子より言葉の発達が早い傾向にあります。神様は、男の子が自分の主体性で行動して、その結果を体験して物事を学んでいくように創造されたのに対し、女の子には相手と情報を交換したり、気持ちのやり取りをしたりして共感することで喜びたいという心を与えられました。その心を言葉で表現するために、言葉の発達が早いのです。

 女の子は感受性が鋭敏です。お子さんの話が動物のことであれ、空想的なことであれ、親もイマジネーションをかき立てて、そこで感じている心のようすを感じ取って一緒に分かち合ってください。喜怒哀楽や美的感動などを、誰かと共感することで感性が豊かになるからです。

 音楽、お絵描き、運動、自然の中に出かけて見えるもの、発見したものに対しても、感じたことを「言葉」にさせ、それを一緒に味わってください。興味が湧くものに没頭すれば、男の子同様、「集中力」が身につきますが、そのときに誰かと気持ちを共感し合うことがより大切です。そうすることで、感受性が高まり、人の悲しみや喜びが理解できる優しい女の子になります。それが、やがて人とのコミュニケーションの能力にもなっていきます。

失敗しない方法を考える女の子
 男の子は、失敗することで学び、それをバネに成長する傾向にありますが、女の子は、どうすれば失敗せずにうまくできるか、ということを考えながら成長していく傾向にあります。このとき、親が教え過ぎたり、介入が多過ぎたりすると、自立心が削がれてしまいます。興味があってやろうとしていることは阻止せず、うまくできないときに、「こうやったらうまくできるね」とサポートしてあげましょう。うまくできたときには、一緒に喜んであげます。

人の気持ちを理解できる女性へ
 女の子にとっては、過程や方法を学ぶことが大切なのです。そして、お手伝いがうまくできたときには、「お母さん助かったわ」と褒めてあげてください。こうして人のために生きる喜びも、一緒に味わうことができます。

 感受性が豊かで、人の気持ちを理解し、人と調和し、共感する喜びを知ることのできる女性に育ててあげることが神様の願いではないでしょうか。

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 次回は、「子女の命の源」をお届けします。